NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)は2014年10月2日、インターネット接続サービス「InfoSphere ダイレクトコネクト」の提供を開始すると発表した。NTT東日本やNTT西日本が提供する「フレッツ 光ネクスト」の基本機能であるIPv6 IPoEを利用したインターネット接続サービスである。受け付けは10月2日から。提供開始は11月4日から。

 サービスの特徴は4つ。

 (1)大容量通信に向いている点。IPv6 IPoEを利用することで、従来のInfoSphere「フレッツ」接続サービス(PPPoE方式)と比べて、より大容量で安定した品質の通信が可能になった。本サービスはベストエフォートのサービスだが、同社が実測したところ、約160Mビット/秒の実使用速度が出たという。

 (2)ネットワーク構成がシンプルで、安定したサービスである点。IPv6 IPoEの特徴を生かし、ユーザー宅にあるルーターからの通信用トンネルが、InfoSphereのIPバックボーン内で終端する構成になっている。PPPoE方式では、フレッツ 光ネクストの網内でいったんトンネルが終端する構成だったが、それに比べてデータが流れる経路がシンプルになるので、混雑に強いネットワークといえる(図)

図●PPPoEとIPv6 IPoEにおける通信トンネルの終端位置の違い
図●PPPoEとIPv6 IPoEにおける通信トンネルの終端位置の違い
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 (3)IPv6 IPoE方式で固定のグローバルIPv4アドレスが付与される点。ユーザー宅のルーターからInfoSphereのIPバックボーンまでIPv6トンネルを張り、その中を通してIPv4パケットをやり取りする仕組みを採っている。IPv4グローバルアドレスが固定的に割り当てられるので、顧客のネットワークにある既存のIPv4設備はそのまま生かして、インターネットVPNやリモートアクセスなどが利用できる。

 (4)NTTPCが一元提供・一元保守を行う点。NTT東日本・西日本への回線手配や故障原因の特定などもサービスに含まれる。

 付与される固定のグローバルIPv4アドレスの数によって、3つの料金コースに分かれる。IPv4アドレスが1個の「ダイレクトコネクト ベースコースIP1タイプ」は初期費用5万円、月額1万9800円。8個の「同 ベースコースIP8タイプ」は初期費用6万円、月額2万7800円。16個の「同 ベースコースIP16タイプ」は初期費用6万円、月額3万4800円。いずれも税別。

 同社では今後、本サービスにUTM機能を追加するなどのラインアップを予定している。