シトリックス・システムズ・ジャパンは2014年10月1日、Windowsのアプリケーションやデスクトップを仮想化するソフトの新バージョン「XenApp 7.6」「XenDesktop 7.6」を発売した。ログオンにかかる時間を短縮、画像/映像の処理性能を引き上げ、ストレージに対する性能を向上させた。

 新バージョンの強化点の一つは、ログオンや再接続時の高速化。セッションを事前に起動する、アプリケーションを閉じた後もセッションを保持するなどにより時間を短縮した。独自の認証プロセスがあるアプリケーションに対し、個別認証を省いて匿名でログオンすることで接続までの時間を短くしたり、キャッシュした接続情報を使って、一時的に接続できなくなったときでも接続を維持したりする機能も備える。

 画像処理の高速化やレンダリングの最適化も図った。イメージシャープニング、ロスレス圧縮、DirectX/2Dの処理を強化したことで、3D画像を扱うアプリケーションの性能が高くなるという。ストレージ周りの処理も改善した。Provisioning servicesに読み書きキャッシュのオプションを追加。IOPS(1秒当たりの入出力処理回数)を99%削減し、ストレージの読み書き速度を20倍に引き上げられるとしている。

 既にXenApp、XenDesktopを利用しているユーザーは新バージョンを無償で適用可能。新規購入の希望小売価格はXenAppが6万3000円(1同時接続ライセンス、税別)、XenDesktopは1万7100円(1ユーザー/デバイスライセンス、税別)や3万5100円(1同時接続ライセンス、税別)。