米Appleは現地時間2014年9月30日、中国で「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」を発売すると発表した。10月10日から事前予約を受け付け、10月17日に販売を開始する。

 発売するのは、同国の3大通信事業者、China Mobile(中国移動)、China Unicom(中国聯通)、China Telecom(中国電信)の4G/LTEネットワークへのアクセスが可能なTD-LTE、FDD-LTE対応モデル。価格はiPhone 6の16Gバイトモデルが5288元(約9万4500円)、64Gバイトモデルが6088元(約10万8800円)、128Gバイトモデルが6888元(約12万3100円)。iPhone 6 Plusは16Gバイトモデルが6088元、64Gバイトモデルが6888元、128Gバイトモデルが7788元(約13万9200円)。

 iPhone 6/6 Plusは、9月19日に米国や日本、香港を含む世界10カ国/地域で発売し、同月26日に欧州各国、ロシア、ニュージーランド、台湾などの約20カ国/地域でも販売を始めた。だが、中国本土の発売日については明らかになっていなかった。

 中国国営メディアの新華社によると、iPhone 6/6 Plusはこれまで「中国強制製品認証(CCC: China Compulsory Certification)」と電波免許を取得していたが、同国で必要なもう1つの免許を取得していなかった。そうした中、中国工業情報省は9月30日、中国のネットワークにアクセスできる免許をiPhone 6/6 Plusに付与したと発表した。同省が懸念していたセキュリティとデータプライバシー保護の問題にAppleが対処したことがその理由という。

 米Wall Street Journalが引用した米IDCの調査リポートによると、中国スマートフォン市場におけるAppleのシェアは6.5%で、順位は第6位。韓国Samsung Electronicsのほか、Xiaomi(小米科技)、Huawei Technologies(華為技術)といった中国メーカーとの競争が激化している。一方で香港、台湾を含むグレーターチャイナにおけるAppleの売上高は、同社全売上高の約16%を占めており、中国はAppleにとって重要な市場となっている。

[Appleの発表資料]