米オラクルは2014年9月29日(米国時間)、「Oracle DB」のバックアップに特化したアプライアンス製品「Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance」(以下、Recovery Appliance)を発表した。複数のDBのログを統合的かつ効率よくバックアップし、リカバリーに備える。サンフランシスコで開催中の「Oracle OpenWorld 2014」で発表した(関連記事1
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 「多くのバックアップソフトはファイルを対象にしたもの。Oracle DBの“REDOログが何か”を認識していないので、リカバリー作業時にはログを人手で適用する必要がある」。米オラクル データベースサーバー技術担当EVSのアンドリュー・メンデルソン氏は、現状のバックアップの課題をこう指摘する(写真1)。

写真1●米オラクル データベースサーバー技術担当EVSのアンドリュー・メンデルソン氏
写真1●米オラクル データベースサーバー技術担当EVSのアンドリュー・メンデルソン氏

 「バックアップするために、本番システムに負荷をかけてしまうことも問題」(メンデルソン氏)。こうした課題を解決できるのが、Recovery Applianceというわけだ。

 Recovery Applianceは、REDOログを継続的に取り込むことで、トランザクションを保護する。バックアップの負荷をRecovery Applianceにオフロードできることもメリットだ。システム・テクノロジー担当SVPのホアン・ロアイザ氏は「変更のあったデータだけを、メモリーから直接バックアップするのでオーバーヘッドが少ない。Oracle Data Guardのテクノロジーで実現している」と説明する(写真2)。

写真2●米オラクル システム・テクノロジー担当SVPのホアン・ロアイザ氏
写真2●米オラクル システム・テクノロジー担当SVPのホアン・ロアイザ氏