写真1●オープニングセレモニーであいさつするさいたま市の清水勇人市長
写真1●オープニングセレモニーであいさつするさいたま市の清水勇人市長
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写真2●MC-βを運転する、ホンダの緑川雅志四輪事業本部スマートコミュニティ企画室参与
写真2●MC-βを運転する、ホンダの緑川雅志四輪事業本部スマートコミュニティ企画室参与
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 ホンダは2014年10月1日から11月30日までの2カ月間、さいたま市と共同で、同社の超小型電動自動車(EV)「MC-β(エムシーベータ)」によるカーシェアリングの実験を行う。開始に先立ち、9月30日にカーステーションの1つである「さいたま市営桜木駐車場」で、オープニングセレモニーが開かれた。出席したさいたま市の清水勇人市長は「超小型EVを使ったカーシェアリングが都市部の渋滞緩和に役立つことを期待する」と語った(写真1)。

 今回のカーシェアリング実験「超小型EVにサクサク乗ってみませんか?」では、JR大宮駅周辺に34カ所のカーステーションを設置。合計9台の超小型EVを使い、さいたま市民や周辺で働く人たちなどに、目的地のカーステーションで乗り捨てが可能なワンウエイ型のカーシェアリングサービスを提供する。

 MC-βは2人乗りで、軽自動車よりも全長が約90cm短い。航続走行距離を80km程度まで確保するため、エアコンなどは搭載していない。窓もなく、雨が降ると濡れる。車であってもバイクに近い感覚だ。初乗りは10分で100円(以降、5分ごとに100円)。

 利用にはスマートフォンが必要になる。専用サイトから会員登録し、講習会を受けると、自分のFelicaカードを会員カードとして登録できる。おサイフケータイ付きのスマホでも代用可能だ。

 利用したいときはスマホの画面から、使いたいEVと返却ステーションを選択してチェックインする。車のカードリーダーにFelicaカードをタッチすると、車の鍵を取り出せる仕組みだ。

 ホンダの緑川雅志四輪事業本部スマートコミュニティ企画室参与は「大宮駅周辺のカーシェアリングは、観光客向けというよりは地元住民の方向けになる。小回りが利き、自由に乗り捨てられる超小型EVを配備すると市民がどんな使い方をするのか、出発地と経路、目的地といった交通ログを追いかけていきたい」と語る(写真2)。ホンダのカーナビである「インターナビ」の部隊とも連携して、データ分析していくという。