米Appleの新型スマートフォン「iPhone 6」シリーズの中国における販売が10月に始まりそうだと、Apple関連の情報を追うニュースサイト(米MacRumors米AppleInsider米9to5Mac)が中国メディアTechWeb.COM.CNの記事を引用し、現地時間2014年9月28日までに伝えた。

 TechWeb.COM.CNが入手したApple小売店のメモによると、小売店では顧客が実際に触って試せる見本機を10月7日に店頭に並べる。同時にこの日より従業員のトレーニングと商品の準備も開始し、発売は3日後の10月10日になる。

 iPhoneの新モデルについては、先ごろ、承認審査がまもなく終わると同国のMiao Wei工業情報相が述べたと伝えられた。国営メディアの新華社によると、iPhone 6と同6 Plusはともに「中国強制製品認証(CCC: China Compulsory Certification)」と電波利用の免許を取得しており、あとはネットワークアクセスの認可が得れば発売が可能になるという(関連記事:iPhone 6/6 Plusの中国発売、承認手続き最終段階に)。

 中国はAppleの全売上高の16%を占めるなど、同社の事業にとって重要な市場。この先、発売のめどが立たない状況が長引けば、Appleの業績に影響が及ぶと指摘されていた。カナダBMO Capital Marketsのアナリスト、Keith Bachman氏が予測する今年10~12月期におけるiPhoneの世界販売台数は5800万台。10月初めに中国で販売が始まれば、販売台数は300~500万台増えると同氏は予測している。

 一方で米Bloombergは中国最大の通信キャリア、China Mobile(中国移動)が、iPhoneを含めたスマートフォンの補助金を総額で20億米ドル削減する計画だと伝えている。これにより端末の購入代金は低く抑えられるが、サービス料金は上昇する。2年間のサービス契約を通して顧客が支払う総額は従来の2倍になると、Bloombergは伝えている。