写真●米インテルのリック・ドワイヤー セールス&マーケティング事業部副社長兼エンベデッドセールスグループ ゼネラルマネージャー
写真●米インテルのリック・ドワイヤー セールス&マーケティング事業部副社長兼エンベデッドセールスグループ ゼネラルマネージャー
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 インテルは2014年9月29日、都内で記者会見を開催し、IoT(Internet of Things)に関する戦略などを発表した。IoT端末用のプラットフォームである「Edison」を国内でも10月から出荷することや、次世代FA(ファクトリーオートメーション)システムの開発で三菱電機と協業することなどを明らかにしている。

 Edisonは、米インテルが2014年9月9日(米国時間)に米国で出荷開始を発表した製品で、500MHz動作のデュアルコアAtomプロセッサに無線LAN/Bluetoothなどの通信機能を統合したSoC(システム・オン・チップ)を搭載する。米インテルのリック・ドワイヤー セールス&マーケティング事業部副社長兼エンベデッドセールスグループ ゼネラルマネージャー(写真1)はEdisonの用途として、様々なセンサーの情報を集約してインターネット経由で送信する「IoTゲートウエイ」を挙げた。

 インテルは、IoTゲートウエイを実現するために必要な参照設計(リファレンスデザイン)を、PCメーカーなどに提供するほか、Edisonと「WIND RIVER」ブランドのリアルタイムOSや「McAfee」ブランドのセキュリティソフトウエアなどを組み合わせた「インテル ゲートウェイ・ソリューション」もPCメーカー向けに販売する。インテル ゲートウェイ・ソリューションを採用したIoTゲートウエイは、台湾ギガバイト・テクノロジーや伊ユーロテックなどが製品化する予定だという。

 インテルが発表した三菱電機との提携は、製造装置のセンサーから収集した情報を基に、製品の仕分けミスなどを予測することで生産効率の改善などを目指す「予防保全ソリューション」を両社が開発するというもの。三菱電機はインテルのAtomプロセッサを、三菱電機のプログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC)である「C言語コントローラ」に採用している。インテルは2013年からマレーシアにある工場で、三菱電機のC言語コントローラと両社が開発した予防保全ソリューションを使用しており、既に900万ドルのコスト削減を実現したという。