写真●REDISuite EDIセンターサービスを強化し、医薬品卸業向けの業界VANとの間でデータを交換できるようにした(出展:日立システムズ)
写真●REDISuite EDIセンターサービスを強化し、医薬品卸業向けの業界VANとの間でデータを交換できるようにした(出展:日立システムズ)
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 日立システムズは2014年9月22日、小売業とサプライヤーの間で受発注データを電子的にやり取りするEDI(電子データ交換)の機能をSaaS型で提供する「REDISuite EDIセンターサービス」を強化し、医薬品卸業向けの業界VANとの間でデータを交換できるようにしたと発表した()。製薬メーカーは、これら業界VANに直接接続することなく、業界VANとの間で受発注データをやり取りできるようになる。

 前提となるREDISuite EDIセンターサービスとは、EDIの機能群をSaaS型で提供するサービスである。各種のEDIプロトコルを介してEDIデータをやり取りするためのサーバー機能を備えるほか、ユーザーの個別メッセージ(CSVなど)とこれらEDIプロトコルで扱うメッセージを相互に変換するゲートウエイ機能や、メッセージを集約/配信するハブ機能、---などを提供する。

 REDISuiteは元々、SaaS型のほかに小売業向けやサプライヤー向けにオンプレミス型のソフトウエアを提供している。これらは、EDIプロトコルとしてebXML 3.0やJX手順などのプル型(クライアント・サーバー型)のプロトコルを中心に搭載している。これにより、サプライヤーは必要に応じて小売業のサーバーにアクセスして発注データを入手できる。

 これに対して、SaaS型のREDISuite EDIセンターサービスでは、オンプレミス型で提供しているEDI機能だけでなく、Web画面を介したEDIや、ユーザー個別メッセージを使ったEDI、レガシープロトコルによるEDI、ebXMLやJX手順以外のインターネットEDIプロトコルによるEDI、---などを包括的に提供する。メッセージ変換機能を備えているため、ユーザーはメッセージ形式やプロトコルの違いを意識することなく利用できるとしている。

 今回、SaaS型のサービスを強化し、医薬品卸業向けの業界VANとの間でデータを交換できるようにした。具体的には、「@MD-Net」と「JD-NET」という二つの業界VANに接続し、これらとの間でメッセージを変換してやり取りできるようにした。これによりサプライヤーである製薬メーカーは、@MD-NetやJD-NETに接続することなく、これら業界VANを使う卸業との間で受発注メッセージをやり取りできるようになった。

 価格(税別)は、初期費用が500万円から、月額費用は20万円から。販売目標は、2017年までに累計6億円。