NECは2014年9月19日、IP電話システムの運用監理ソフト「UNIVERGE MA4000」を強化し、人事異動にともなう社員の電話番号データの更新情報を自動的に取り込んで反映できるようにしたと発表した()。これまではCSV(カンマ区切り形式)ファイルを手動で取り込む必要があったが、これを自動化した。

図●UNIVERGE MA4000に追加したCSVデータの自動取り込み機能の概要(出典:NEC)
図●UNIVERGE MA4000に追加したCSVデータの自動取り込み機能の概要(出典:NEC)

 UNIVERGE MA4000は、SIPサーバーの運用監理ソフトである。人事異動などの際に必要となる内線電話の登録/編集/削除などを一元監理する。今回の機能強化では、指定したフォルダーを常時監視し、CSVファイルが上書きされたタイミングで読み込めるようにした。さらに、取り込んだ更新データをSIPサーバーなどの外部システムに時刻指定でスケジュール反映できるようにした。

 NECによれば、同機能は、味の素が2013年8月に稼働させた新しいIP電話システム向けに初めて搭載した機能である。今回、味の素における効果検証を終えたことを受けて、広く一般に機能強化という形で発表した。

 味の素では、定期異動の際に約700人が異動する。従来は、紙ベースの申請/承認を経て、個人ごとや部署ごとに電話システムに変更を手動で反映していた。このため、700人の変更処理に約1週間を要していた。新システムでは、申請をWeb化し、一括登録用のCSVデータを生成するやり方に改めた。この結果、Web申請の翌日に登録が反映されるようになった。これを受けてNECは、CSVファイルを自動的に取り込む機能をIP電話システムに追加した。

 なお、UNIVERGE MA4000の価格(税別)は、50万円から。同ソフトで監理するSIPサーバーとしては、「UNIVERGE SV9500」などがある(関連記事:NEC、Web APIで業務アプリ連携を強化したSIPサーバー新機種を発表)。