写真1●「mazec for iOS」の利用イメージ
写真1●「mazec for iOS」の利用イメージ
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●ひらがなと漢字を交ぜ書きした文字を認識して候補を提案
写真2●ひらがなと漢字を交ぜ書きした文字を認識して候補を提案
[画像のクリックで拡大表示]

 MetaMoJi(メタモジ)は2014年9月18日、同日に提供が始まったiPhone/iPad用OSの最新版「iOS 8」(関連記事)に対応した日本語手書き入力アプリ「mazec(マゼック) for iOS」の提供を開始した(写真1)。App Storeからダウンロードして購入できる。価格は900円。9月30日までは特別価格の700円で販売する。

 WindowsやAndroidでは、OSの開発元である米マイクロソフトや米グーグル以外の第三者が提供するアプリケーション(いわゆるIME)を使って日本語入力ができる。だが、iOSの従来版では米アップル以外が提供する第三者IMEを利用することができなかった。

 MetaMoJiは、iOS 8で初めて第三者IMEが利用可能になるのに合わせて、mazec for iOSを開発してきた。mazecを使えば、Webブラウザーやメール、アドレス帳、LINEやTwitterなど各種コミュニケーションアプリで、手書き入力を利用できる。

 mazecでは、指やタッチペンで手書きした文字を自動認識。「空こう」と手書きすれば「空港」「空港線」などの候補を提案する機能もある(写真2)。手書きの癖を学習したり、「多マ→多摩」のような略字を辞書登録しておいて入力を簡略化したりすることもできる。

 MetaMoJiの浮川和宣代表取締役社長はジャストシステムの創業者で、日本語変換ツール「ATOK」の“生みの親”でもある(関連記事:「“賢い紙”を作りたい」~浮川 和宣氏・MetaMoJi社長)。ジャストシステムも同じ日にiOS 8用のATOKをリリースする。

 同じ日本語入力アプリでも、mazecは手書き入力、ATOKはキーボード入力に重点を置いている。浮川社長は「mazecでは、キーボードが前提ではない操作環境で価値を提供していきたい。同じiPadを使っていても、1人で作業する時はキーボードが使いやすいが、誰かに画面を見せて説明する時はキーボードより手書きの方が相手にとって違和感がないはず。ATOKともうまく使い分けてもらえればありがたい」と話す。

mazec - 手書き日本語入力ソフト

■変更履歴
MetaMoJiの社名表記に誤りがありました。「J」は正しくは大文字です。お詫びして訂正いたします。本文は修正済みです。[2014/09/18 19:00]