JCBは2014年9月16日、クレジットカード利用データと連動したクーポン配信サービス「イマレコ!」を開始すると発表した(写真1)。併せて、近距離無線通信の国際標準規格である「NFC(Near Field Communication)」を使った決済サービス「J/Speedy(ジェイ・スピーディー)」の展開についても発表した。10月1日から東京都の新宿駅周辺エリアで両サービスの実証実験を実施し、2015年以降の本格展開を目指す。
イマレコ!は「IMA-RECOMMEND!」の略で、リアルタイムで商品・サービスを推奨(リコメンド)するという意味を込めている。実証実験の対象利用者は、JCBが発行するカードを持つ人のうち、先着1万人限定で募集する。加盟店は、小田急百貨店、伊勢丹、新宿タカシマヤ、ビックカメラなどの大規模店舗と、ぐるなび掲載の中小規模の飲食店を含む合計約150店舗が参加する。
利用者が加盟店でJCBカードを利用すると、「カードが利用停止になっていないか」「利用限度額を超えていないか」などをJCBのシステムに照会する処理(オーソリゼーション)を行う。このときにJCB側で、利用者のデータと加盟店のデータをマッチングする。条件に合致すれば、スマートフォン(iPhoneとAndroid)のアプリに関連性の高い商品・サービスの割引クーポンを即時配信する。
マッチングに使う利用者側のデータは「性別・年代」「利用者が指定した情報種別(グルメ、ビューティーなど5種類)」と、「過去のカード利用時間帯や利用店舗の傾向から分析したJCB独自の分類」である。加盟店側は、任意の条件を設定できる。例えば「ビューティーに興味がある20代の女性」のように対象利用者を限定する(写真2)。