富士通エフサスは2014年9月17日、Windows Server 2003から最新OSに移行するサービスで同社が提供している「Windows Server 2003移行サービス」について、クラウドサービスへの移行を踏まえたメニューを強化した(写真)。具体的には、クラウドの導入/運用サービスを用意したほか、利用できるIaaSを1種類から3種類に増やし、グループウエアのSaaSを新規に用意した。

写真●Windows Server 2003移行サービスのメニュー体系(出典:富士通エフサス)
写真●Windows Server 2003移行サービスのメニュー体系(出典:富士通エフサス)
[画像のクリックで拡大表示]

 前提となるWindows Server 2003移行サービスとは、同社が2014年5月から提供しているシステム移行サービスである(関連記事:FSAS、Windows Server 2003移行のSIサービスを体系化)。サービスの目的は、2015年7月15日にサポートが切れるWindows Server 2003から、サポートが今後も継続する現行OSに切り替えることである。

 システム移行のシナリオとしては大きく三つの形態がある。(a)物理サーバーから物理サーバーへの移行(サーバー機の入れ替え)、(b)仮想サーバーへの移行(仮想化技術を用いたシステム資源の集約)、(c)クラウドへの移行(クラウド上の仮想サーバーへの移行やSaaS型アプリケーションの利用)、---である。富士通エフサスでは、これら全てのシナリオをカバーするサービスメニューを整備している。

 今回、(c)の、クラウドへの移行のためのサービスメニューを増やした。

 まず、「導入・運用サービス」を用意した。同サービスでは、仮想サーバーの環境設計から動作確認まで、各種クラウドサービスの導入工程を支援する。さらに、24時間365日の監視によってシステムの安定稼働を支援するほか、トラブルの一時切り分けから原因調査、復旧支援を実施する。

 また、利用できるIaaSを、1種類から3種類に増やした。従来は「FUJITSU Cloud IaaS Trusted Public S5」(IaaS)に限られていたが、これに「A5 for Microsoft Azure」(IaaS/PaaS)と「ニフティクラウド」(IaaS)を追加した。

 さらに、グループウエアのSaaSを用意した。サイボウズのクラウドサービス「cybozu.com」を使えるようにしたほか、サイボウズのグループウエアソフト「サイボウズ ガルーン 3.5」を富士通のパブリッククラウドを介してSaaS型で提供する「サイボウズ ガルーン SaaS」を用意した。

 なお、新メニューのうち、導入・運用サービスと、IaaSのA5 for Microsoft Azureについては、2014年9月末から提供する。残りの新メニューについては、9月17日付けで提供を開始した。