写真1●BlueHubプログラムでの協力を発表した3社。左からサムライインキュベートの両角将太氏、日本IBMのCatherine Solazzo氏、ツクルバの中村真広氏と村上浩輝氏
写真1●BlueHubプログラムでの協力を発表した3社。左からサムライインキュベートの両角将太氏、日本IBMのCatherine Solazzo氏、ツクルバの中村真広氏と村上浩輝氏
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写真2●日本IBMが定義するスタートアップ企業の3段階
写真2●日本IBMが定義するスタートアップ企業の3段階
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写真3●スタートアップ企業への指導やイベントの共同開催など、段階に応じて必要な支援を提供していく
写真3●スタートアップ企業への指導やイベントの共同開催など、段階に応じて必要な支援を提供していく
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 日本IBMは2014年9月12日、スタートアップ企業を支援するインキュベーション・プログラム「BlueHub」を開始すると発表した。BlueHubでは、起業支援などを行うサムライインキュベートと、会員制のコワーキングスペースを運営するツクルバの2社と協力する(写真1)。

 「スタートアップの世界で何が起こっているのかを学びながら、日本IBMが提供できる支援を進めていく。特にCAMS(クラウド、データ分析、モバイル、ソーシャル)分野に注目している」(日本IBM マーケティング&コミュニケーションズ デマンドプログラム 理事のCatherine Solazzo氏)。2014年10月から対象企業の選考を開始する。

 日本IBMは、スタートアップ企業には(1)自宅や学校で事業プランの作成や投資家への売り込みを行う段階、(2)共有スペースで試作品の開発やユーザー数の拡大に取り組む段階、(3)専用のオフィスを設けて新規株式公開や買収に向けた成長を続ける段階――の3段階があると定義(写真2)。BlueHubでは(2)と(3)を対象とすると説明した。共有スペースの提供、コーチングやメンタリング、イベントの共同開催、人の紹介などを行う(写真3)。

 「技術面での支援も大事だが、スタートアップ企業からはビジネスコンサルティングへの要望が強い。まずはそこからやっていく」(Solazzo氏)。選考するスタートアップ企業の数や対象とする技術分野、提供するサービスなどの具体的な計画は後日発表する。投資金額は非公表。「スタートアップ企業への投資プログラムではなく、スタートアップ企業とのつながりを作る取り組み」(Solazzo氏)と位置付ける。