米Hewlett-Packard(HP)は現地時間2014年9月11日、企業クラウド向けオープンソースソフトウエア(OSS)の米Eucalyptusを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。買収額などの詳細については明らかにしていないが、手続きは2014会計年度第4四半期(2014年8~10月)に完了する見通し。

 買収完了後、EucalyptusのMarten Mickos最高経営責任者(CEO)はHPのクラウド事業担当ジェネラルマネージャー兼上級バイスプレジデントに就任し、Meg Whitman会長兼社長兼CEOの直属となる。OpenStack技術をベースにしたクラウド製品およびサービス「HP Helion」のポートフォリオの拡充を指揮する。同氏はかつて、スウェーデンMySQL(現在は米Oracle傘下)のCEOを務めた。

 Eucalyptusは、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の研究プロジェクトから始まり、2009年に会社組織となった。米Amazon.comのクラウド事業Amazon Web Services(AWS)のサービスと連動したプライベートあるいはハイブリッドクラウド環境を企業が構築および管理するためのOSSを手がけている。

 HPクラウド事業の現責任者であるMartin Fink氏は、引き続きHP最高技術責任者(CTO)および、研究部門HP Labsのディレクターを務める。また、Network Functions Virtualization(NFV)事業も統括する。

[発表資料へ]