写真1●タッチ&トライの様子
写真1●タッチ&トライの様子
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 ワコムは2014年9月5日、iPad向けのスタイラスペン4製品を発表した(関連記事:ワコムがiPad用スタイラスペン4製品を発表、筆圧対応の極細タイプも用意)。同社によれば「紙の上で書くような滑らかさ」でiPadの画面に文字を書いたり絵を描いたりできるという。発表会終了後、会場で製品をじっくり触る機会が得られたので、その場で疑問点を質問しつつ、実際に触ってみた(写真1)。

写真2●2048レベルの筆圧感知機能を備えた「Intuos Creative Stylus 2」
写真2●2048レベルの筆圧感知機能を備えた「Intuos Creative Stylus 2」
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 まず触ってみたのは、ハイエンドの「Intuos Creative Stylus 2」。2048段階の筆圧判定機能を備え、高精細なイラストを描きたいクリエイター向けの高性能スタイラスペンである(写真2)。内蔵する充電池を使ってペン先から微弱電界を発生させ、高い位置検出精度と応答性を実現する、いわゆる「アクティブ型スタイラスペン」だ。

写真3●書き心地は滑らかで確かに優れている
写真3●書き心地は滑らかで確かに優れている
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写真4●絵心があればこのレベルの絵も描ける
写真4●絵心があればこのレベルの絵も描ける
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 実際に触ってみると、書き心地は確かに優れている印象を持った(写真3)。記者は液晶ペンタブレットなどを所有していることもあり、一般的なスマートフォンやタブレットが採用している静電容量式タッチパネル向けのスタイラスペンと聞き、触る前には「はたして実用的に字を書いたり絵を描いたりできるのだろうか」との疑念を持っていた。触ってみた後では少なくともそうした疑念は払拭された。絵心さえあれば、相当美しいイラストを描くことも可能だ(写真4)。

 ワコムによると、「滑らかな書き味を追求するために、ペン先の素材や細さのバランスなどに徹底的にこだわった」という。静電容量式タッチパネル向けのスタイラスペンの場合、ペン先を細くしつつ書き味を維持することは難しい。細くするほどタッチの認識精度などが甘くなるためだ。自ら微弱電界を発生させるアクティブ型であっても傾向は変わらない。