写真●SF3010/SF6010/SF9010の外観
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 日商エレクトロニクスは2014年9月4日、テナント/部門やアプリケーションごとにQoS(性能保証)を設定できる多機能型のオールフラッシュストレージ「SF3010」「SF6010」「SF9010」を発表、同日販売を開始した(写真)。最小4ノード(48Tバイト、20万I/O毎秒)から最大100ノード(3.4ペタバイト、7500万I/O毎秒)までスケールできる。価格(税別)は、最小構成(SF3010×4ノード、容量は48Tバイト)で4400万円。開発会社は米ソリッドファイア。

 SF3010/SF6010/SF9010は、きょう体の増設によって性能と容量を増やせるスケールアウト型のオールフラッシュiSCSIストレージである。最小構成5ノードから最大構成100ノードまでスケールする。高さ1Uのきょう体に、データ格納用のフラッシュメモリーとして、10個のSSDを搭載する。個々のSSD容量とメモリー(読み込みキャッシュを兼ねる)の容量に応じて、SF3010、SF6010、SF9010の3モデルに分かれる。いずれのモデルも、容量8Gバイトの不揮発性メモリーを使った書き込みキャッシュを備える。

 スケールアウト以外の特徴の一つとして、ボリュームやテナント/利用部門、アプリケーションごとにそれぞれQoS(I/O性能の保証)を設定できる。必要なI/O毎秒の値と容量の値を数値で指定する。これにより、多数のテナント/利用部門を抱える事業者やシステム部門から見て、これまでのストレージよりもサイジングが容易になる。

 容量当たりのコストを削減する仕組みとしては、シンプロビジョニング、インライン重複排除、データ圧縮の各機能を提供する。データの可用性については、RAIDを使わずに、個々のSSD間でデータをリアルタイムに複製する仕組み。異なるノードのSSDに複製する。これにより、ノードやSSDが故障してもデータを保護できる。管理性にも注力しており、運用管理ソフトなどからREST APIを介して運用できるようにしている。

 SF3010、SF6010、SF9010の3モデルの構成は以下の通り。(1)SF3010は、300GバイトのSSDを10台搭載する。メモリー容量は72Gバイト。CPUは6コア×2個。(2)SF6010は、600GバイトのSSDを10台搭載する。メモリー容量は144Gバイト。CPUは6コア×2個。(3)SF9010は、960GバイトのSSDを10台搭載する。メモリー容量は256Gバイト。CPUは8コア×2個。いずれのモデルも、iSCSI接続用に10GビットイーサネットのSFP+ポートを2個備える。