エプコと日本IBMは2014年9月2日、エネルギーマネジメントや生活支援の分野で協業すると発表した。エプコのアプリケーションやサービスと、IBMの情報基盤とを接続し、エネルギー関連事業を手がける企業に対してサービスを提供する。

 具体的には、エプコのアプリケーションサービス「ぴぴパッ!」および業務支援サービスと、IBMのサービスデリバリープラットフォーム(SDP)を連携し、電力小売分野でのエネルギーサービス市場の拡大と、家庭向けエネルギー管理システム(HEMS)などのデータ利活用による新規ビジネスの創出を目指すと共に、こうした事業を手がける企業を支援する。サービス提供の対象として想定しているのは、電力小売自由化に向けて電力事業に参入する事業者や、デマンドサイドマネジメントを提供する住宅関連事業会社、電力供給事業者、エネルギー関連サービス事業者、自治体などだ。

 ぴぴパッ!は、2014年6月にエプコが取得したアルゴリズム特許を活用したWebサービスで、気象予測や消費予測、買電予測、蓄電池制御、太陽光発電予測を基に節電アドバイスを提供するというもの。一方IBMのSDPは、仕様の異なる複数のHEMSなどの機器データを統一的なフォーマットで収集し、サービスプロバイダーにAPIを提供することでHEMSなどのデータの利活用を促進するオープンプラットフォーム。今回の協業において両社はまず、ぴぴパッ!とSDPの接続仕様の検討と接続検証を実施。電力小売事業に参入する企業が迅速に事業を開始できるよう、情報基盤と業務がそろっているパッケージ「電力小売事業者向けユーティリティサービス(仮称)」を10月に提供開始するという。

 また、今後はぴぴパッ!の機能拡張にIBMの次世代クラウドプラットフォーム「IBM Bluemix」の環境を活用していくとしている。