日本システムウエア(NSW)は2014年9月1日、データの増加に合わせて容量と性能を容易に拡張できるNoSQLデータベース「MongoDB」の販売を開始した。ソフトウエアのライセンスを販売するとともに、導入/構築/運用などの関連SIサービスを提供する。開発会社は米MongoDB(米10genから社名変更)。NSWによる販売目標は、今後2年間で10社。

 MongoDBは、ドキュメント指向のデータベース管理システムである。テーブルを扱うSQLデータベースとは異なり、非構造化データの格納に適したJSON形式のオブジェクトデータを格納する。データアクセスには、SQLのように操作できる独自のクエリー言語を用いる。クライアント開発用には、Perl、PHP、Ruby、Pythonなど各言語用にライブラリーが用意されている。

 MongoDBの主な特徴は、データの増加に合わせてデータ容量や性能を拡張しやすいこと。こうした特徴から、大量の非構造化データを扱うWebサイトやログ収集システムなどで使われている。NSWでも、流通/サービス業や製造業を対象としており、IoT/M2Mシステムが出力するビッグデータ分析を障害予兆検知に活用する、といった需要を想定する。

 ソフトウエアライセンスは、年額制のサブスクリプションライセンスとして提供する。1サーバー当たりの価格(税別)は、標準版の「Core」が年額97万5000円、上位版の「Advanced」が年額182万円。SIサービス(導入コンサルティング、システム構築、運用)の費用は個別見積もり。

 標準版(Core)にはなく上位版(Advanced)だけが備える機能は、ユーザー認証機能(Kerberos認証、LDAP認証)、操作履歴のログを監査(Audit)する機能、データベースサーバーの稼働状況を外部ツールからSNMPで取得できるようにするSNMPエージェント機能、など。また、上位版では、各種のOS上での稼働を保証するためのテストや各種認定手続きや、プログラマーやDBA(データベース管理者)を対象としたトレーニングなども提供する。