米Appleがまもなく発表すると見られている腕時計型ウエアラブル端末「iWatch」(通称)について、同社の幹部は400ドル程度の価格設定を検討していると、複数の米メディア(米Business Insider米PCMagなど)が現地時間2014年8月30日に米Re/codeの記事を引用して伝えた。

 400ドルという価格は、今のウエアラブル端末市場ではハイエンドの部類に入る。例えば米Nikeのリストバンド型端末「Nike+ FuelBand SE」は99ドル、米Jawboneのリストバンド型端末「UP24」は149ドルだ。また韓国Samsung Electronicsの腕時計型端末「Gear 2」は約300ドルで、韓国LG ElectronicsのAndroid Wear搭載端末は200ドル程度で販売されている。

 一方で、時計メーカーの米Timexは、3G通信機能付きの腕時計型端末「IRONMAN ONE GPS+」を11月に約400ドルで発売する予定。もしRe/codeの情報が正しければ、AppleのiWatchはTimex端末と同様、高価格・高機能製品になると、米メディアは伝えている。

 ただし、Appleの幹部はまだ最終結論に達しておらず、9月9日のイベントでは価格を発表しない可能性もあるという。またRe/codeは事情に詳しい関係者の話として、Appleの端末は廉価モデルも含めて複数モデルが用意されるため、価格には幅があると伝えている。
 Appleは先週、米カリフォルニア州クパチーノの「Flint Center for the Performing Arts」で9月9日に開催するイベントの招待状を、メディア関係者に送付した。Appleはイベントの内容について明らかにしていないが、iPhoneの新モデルのほか、iWatchも発表するとの噂が流れている。もし噂通りであれば、同社は2010年4月にiPadの初代モデルを発売して以来、4年半ぶりに新カテゴリー製品を市場投入することになる(Apple、9月9日イベントの招待状を送付、iPhone 6とiWatch発表か)。

 なおiWatchの発売時期に関しては台湾KGI Securitiesのアナリスト、Ming-Chi Kuo氏が2015年以降になると予測している。Re/codeも今回の報道に先立ち、iWatchは今年の年末商戦に間に合わず、発売は2015年の初めにずれ込むと報じていた。