写真1●MapInfo Professional v12.5のレポートライター「レイアウトデザイナー」の画面
写真1●MapInfo Professional v12.5のレポートライター「レイアウトデザイナー」の画面
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写真2●リボンインタフェースで提供する64ビット版の画面
写真2●リボンインタフェースで提供する64ビット版の画面
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 ピツニーボウズ・ソフトウェアは2014年9月1日、Windows上で動作する地理情報システム(GIS)の新版「MapInfo Professional v12.5」を発表した。9月下旬に32ビット版を出荷、2015年初頭に64ビット版を出荷する。新版では、MapInfoとして初めて64ビット版を用意して高速化を図った。さらに、レポートライター機能を高め、レポート画面から地図の縮尺や位置などを直接変えられるようにした。価格(税別)は39万8000円。

 MapInfo Professionalは、Windows上でスタンドアローンで動作する地理情報システムである(関連記事:地理情報ソフト「MapInfo」に新版、オンライン地図への対応を強化)。これを使うと、売上データなどの企業データの属性として、地域や住所といった地理情報を含めて管理できるようになる。これにより例えば、人口の伸び率を考慮した地域ごとの販売計画や、エリアごとの店舗の密集度合を考慮した在庫計画などを立てることができる。

 新版では、同ソフトとしては初めて64ビット版を用意した。64ビット版では、CPUのマルチコア/マルチスレッドを利用して高速に動作するようにした。さらに、大きな地理データを高速に扱えるようにメモリー領域が増えた。また、32ビット版とは異なり、リボンインタフェースを採用した(写真1)。64ビット版は32ビット版と同一の製品シリアル番号で動作する。ユーザーは、32ビット版か64ビット版のいずれか一つを動作させることができる。

 新版ではまた、MapInfo Professionalの分析結果をレポートとして出力/印刷するレポートライター機能「レイアウトデザイナー」を強化した。地図を配置したレポートを作成した際に、地図の縮尺や位置を、レイアウトデザイナーの画面の上からマウス操作で調整できるようにした(写真2)。従来は、レイアウト画面とは独立した地図画面に移動して調整する必要があった。さらに、地図上に情報を表示する機能として、自動改行付きのテキスト入力領域を地図内に追加できるようにした。

 MapInfo Professionalの稼働OSは、Windows 7/8/8.1またはWindows Server 2008/2012。これとは別に、地理情報などを格納するためのデータベースが必要になる。XY(緯度/経度)データを扱う場合はAccess 2010/2012またはOffice 2013が必要。空間データを扱う場合は、SQL Server 2008/2012、Oracle Spatial 11Gr2/12cR1、PostgreSQL 9.0.3(PostGIS 1.5)/9.2.2(PostGIS 2.0)、SQLite 3.7.13、などが必要。