ビーエスピー(BSP)は2014年9月1日、ジョブスケジューラーソフト「A-AUTO」の無償版「A-AUTO 50」について、ダウンロード配布を開始した。この無償版は、「コンパクト版」(仮称)の名称で6月2日に発表していたものと同一である(関連記事:BSP、ジョブスケジューラーA-AUTOに50ジョブ限定の無償版)。小規模なシステムに合わせて管理対象ジョブを50個に制限する代わりに無償としている。

写真●A-AUTOの画面
写真●A-AUTOの画面
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 前提となるA-AUTOとは、サーバー上で実行させる定型的な業務運用処理をバッチジョブとして定義し、あらかじめ指定したスケジュールで実行するソフトである(関連記事:BSPがジョブスケジューラーの新版「A-AUTO Ver7.2」、ログ管理GUIを追加)。指定した時刻に実行させたり、実行結果によって分岐処理させたりするなど、ジョブスケジューラーとしての基本機能を一通り備える。

 今回無償でダウンロード配布を開始したA-AUTO 50は、A-AUTOの従来バージョン「7.2.4」の機能はそのままに、50ジョブまでの小規模な業務用途に限定したライセンスである。なお、A-AUTO 50のインストール台数には制限がないため、情報システムごとにA-AUTO 50を用意すればトータルで50個を超えるジョブを制御できる。複数のA-AUTO 50同士でジョブを連携させる使い方も可能である。

11月以降、複数サーバーにまたがったジョブを制御可能に

 9月1日にダウンロード配布を開始したプログラムは、Windows Server上で動作する基本ライセンスの日本語版である。英語版は10月1日にダウンロード配布する。この基本ライセンスは、ジョブのスケジュール実行を制御するジョブ管理機能を提供する。A-AUTO 50をインストールしたWindows Serverの上で動作するジョブを制御できる。

 配布パッケージ(ZIPアーカイブ)のサイズは166Mバイト。稼働OSは、Windows Server 2008/2012。一緒にインストールされるソフトウエアは、Java実行環境「Java SE」、データベースサーバー「Postgre SQL 8.4.5」、データベースアクセス用ドライバー「Postgre SQL ODBC」。なおBSPでは、A-AUTO 50の配布開始に合わせて、A-AUTOの使い方などを解説する専用のコミュニティサイトをオープンしている(https://a-auto-free.bsp.co.jp/)。

 11月20日からは、複数台のコンピュータにまたがったジョブを実行する際に必要なリモートエージェント「リモートライセンス」のダウンロード配布を開始する予定である。11月20日にWindows用、12月20日にLinux用のリモートライセンスを配布する。これにより、個々のWindows上で動作するジョブやLinux上で動作するジョブを連携させたジョブフローを制御/実行できるようになる。