写真●富士通エフサスのセキュリティ製品群におけるESS RECの位置付け(出典:富士通エフサス)
写真●富士通エフサスのセキュリティ製品群におけるESS RECの位置付け(出典:富士通エフサス)
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 富士通エフサスは2014年9月1日、Windowsの画面操作をログと動画で記録する内部統制ソフト「ESS REC」を発売すると発表した。価格(税別)は、監視対象30台でハードウエアを含めて500万円から。販売目標は今後3年間で5億円。なお、開発会社のエンカレッジ・テクノロジによると、同ソフトの1次販売代理店は30社以上あり、富士通エスサスは富士通グループとして初めての代理店になる。

 ESS RECは、Windowsパソコンの操作を映像(動画像)として記録するソフトである(関連記事:Windowsの操作をログと動画で記録する内部統制ソフト、新版でファイル操作を詳細に記録)。内部統制を目的とする。記録データを基にシステム監査用の分析レポートを生成できるほか、情報漏えいなどの有事の際には、過去の記録データの中から所望のデータを検索して抽出できる。

 ソフトウエアは、監視対象のWindowsパソコンに導入してWindowsの操作を録画するエージェントソフト、録画データをリアルタイムに収集して格納するサーバーソフト、格納した録画データを検索/分析する管理ソフト、などで構成する。動画フォーマットは独自で、画面のビットマップ情報に変更が加えられたタイミングで、差分情報だけを送信する仕組み。転送データ量は「普通の使い方で1秒あたり2Kバイト程度」(エンカレッジ・テクノロジ)に抑えている。

 動画の記録に加えて、ファイル操作、キーボード操作、画面に表示されている文字列、USBデバイスの接続/切断といった操作ログも、テキストデータとして並行して記録する。このログには時刻情報が含まれるため、同じ時刻情報を持つ動画と組み合わせることによって、テキストのログをトリガーにした動画の検索と再生が可能になる。これにより、情報漏えいの原因を突き止めやすくなる。

 富士通エフサスではESS RECを、アクセスコントロール対策の特権ID管理製品として位置付ける(写真)。ESS RECによって同社のセキュリティ製品/関連サービスを強化する狙い。一方、エンカレッジ・テクノロジから見ると、これまでは無かった富士通グループへの販売経路が新たにできたことになる。