写真●FutureNet NXR-G100の小型きょう体の外観
写真●FutureNet NXR-G100の小型きょう体の外観
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 センチュリー・システムズは2014年8月28日、M2M(機器間通信)やIoT(モノのインターネット)の用途に向けて耐環境性能を強化したブロードバンドルーター機器「FutureNet NXR-G100」シリーズ(写真)のラインアップを拡充した。新たにNTTドコモのLTE通信モジュール搭載機など4モデルを追加したことで、携帯各社のモバイル通信回線ごとに全6モデル構成になった。

 NXR-G100は、M2M/IoT用途向けに耐環境性能を重視したブロードバンドVPN(IPsec/L2TPv3)ルーター機器である(関連記事:センチュリー、KDDI LTE通信モジュールを搭載したVPNルーター)。WAN側のインタフェースとして、携帯各社のモバイル通信モジュールと、フレッツ光ネクスト対応のイーサネットインタフェース2系統を備える。イーサネットのバックアップ回線としてモバイル通信回線を使う運用もできる。

 特徴は、ファンレス構造ながら耐環境性能が高いこと。発熱を抑える工夫として、イーサネットインタフェースは、一般的な用途に適した高速な「ノーマルモード」(1Gビット/秒)と、センサーデータ収集用に消費電力を低く抑えた「M2Mモード」(100Mビット/秒)を切り替えて運用できる。また、機器の温度がしきい値を超えた場合にCPUの動作クロックを下げて発熱を抑える機能を備える。

 全6モデルのうち、大型きょう体を採用した既存モデル「NXR-G100/F」(NTTドコモの3G通信モジュール搭載機)については、M2Mモード時に摂氏マイナス20度~65度の温度範囲で動作する。一方、2014年7月から出荷を開始した「NXR-G100/KL」(KDDIのLTE通信モジュール搭載機)など、組み込みに適した小型の新きょう体を採用した残りの5モデルについては、M2Mモード時に摂氏マイナス20度~60度で動作する。

各社のモバイル通信モジュールを搭載

 今回、既存の2モデル(NXR-G100/FとNXR-G100/KL)に加えて、新たに4モデルを追加した。いずれもきょう体はNXR-G100/KLと同じ小型きょう体を採用している。2014年9月には3G通信モジュールを搭載した「NXR-G100/N」(NTTドコモ)と「NXR-G100/S」(ソフトバンクモバイル)の2モデルを出荷し、2014年10月にはLTE通信モジュールを搭載した「NXR-G100/NL」(NTTドコモ)と「NXR-G100/SL」(ソフトバンクモバイル)の2モデルを出荷する。

 価格はオープンだが、LTE通信モジュールを搭載した新モデル、NXR-G100/NLとNXR-G100/SLは、いずれも5万円台後半から6万円程度。これは、KDDIのLTE通信モジュールを搭載した既存モデル(NXR-G100/KL)の5万円程度よりも若干高い。一方、3G通信モジュールを搭載した新モデル、NXR-G100/NとNXR-G100/Sは、いずれも5万円程度。