写真●ソフトバンクモバイルが9月下旬以降に発売するモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi SoftBank 303ZT」。
写真●ソフトバンクモバイルが9月下旬以降に発売するモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi SoftBank 303ZT」。
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 ソフトバンクモバイルは2014年8月29日、複数の周波数を束ねて通信するキャリアアグリゲーション(CA)に対応したモバイルWi-Fiルーター2機種を9月下旬以降に発売すると発表した。

 CAを導入するのは、Wireless City Planningの「SoftBank 4G」(TD-LTE互換のAXGP)になる。同社は2.5GHz帯で30MHz幅の割り当てを受けているが、このうち10MHzはこれまで運用制限がかかっていた。このたび、運用制限が外れることになり、20MHzと10MHzの合計30MHzで下り最大165Mビット/秒を実現する(連続周波数の組み合わせだが、3GPPには最大20MHzの規定しかないため、CAで30MHz幅を利用する)。対応エリアは東名阪などから順次拡大していく。

 なお、FDD-LTEの「SoftBank 4G LTE」では、2015年以降にCAを導入する計画。900MHz帯と2.1GHz帯の組み合わせにより、当初は下り最大187.5Mビット/秒で提供する予定だ。

 今回、発表したCA対応のモバイルWi-Fiルーターは、個人向けの「Pocket WiFi SoftBank 303ZT」(写真)と法人向けの「Pocket WiFi SoftBank 304ZT」。ともに中国ZTE製で、2.5GHz帯のAXGPのほか、2.1GHz帯、1.7GHz帯、900MHz帯(2014年9月時点では沖縄県などごく一部のエリアで利用可能)のLTEに対応。3G(W-CDMA)の対応周波数が違い、前者が1.7GHz帯に対し、後者が900MHz帯と2.1GHz帯となっている。

 内蔵バッテリーはともに2700mAhで、連続通信時間は約9時間。2.4インチのカラー液晶や最大14台までの同時接続台数、無線LANがIEEE 802.11a/b/g/n/ac(2.4GHz帯/5GHz帯)に対応する点なども共通である。価格は未定。