富士通は2014年8月28日、COBOLプログラムの詳細設計ソフト「Interdevelop Designer」()を発表、同日販売を開始した。専用の開発画面「設計書エディタ」の上でマウス操作で電子的な設計書を記述するだけで、ソースコードや印刷用の設計書データ、テストデータなどを自動生成する。これにより、設計書からソースコードを手動で起こす作業が要らなくなる。

図●Interdevelop Designerを使った設計方法の概要(出典:富士通)
図●Interdevelop Designerを使った設計方法の概要(出典:富士通)
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 Interdevelop Designerは、ソースコードを自動生成可能な電子的な詳細設計書を作成するための開発ツールである。プログラムの設計/開発者は、詳細設計書を作成する作業だけで、後工程であるソースコードの作成を自動化できる。第一弾として、COBOLプログラムを設計/生成できる製品を用意した。2015年3月末にはJavaプログラムを設計/生成できる製品を提供する。

 開発画面の設計書エディタでは、これまでの詳細設計書と同様の情報を含んだ設計書を、日本語の表現を使って記述する。個々の処理内容を一覧からマウスで選び、さらに処理で使うデータ項目を一覧からマウスで選ぶ、というスタイルで記述する。記述前に、設計書で利用する業務用語やデータ定義などを、あらかじめ「データ辞書」に登録しておく必要がある。

 設計書は、必ず設計書エディタを使って記述する必要がある。設計書エディタで記述した設計書がマスターソースとなり、ソースコードや印刷用の設計書データ、テスト仕様書/テストデータといった成果物を一方向で生成する。ソースコードや印刷用の設計書データを外部から取り込んで更新を反映させるといった使い方はできない。

 ソフトウエアは、設計書を管理する「開発サーバ」と、設計書エディタ機能を提供する「開発クライアント」で構成する。設計書のバージョン管理機能も提供する。なお、開発クライアントは富士通の統合開発環境「Interstage Studio Standard-J Edition V11」のアドオンモジュールとして動作し、Interstage Studioから設計書エディタ画面を利用できる。

 価格(税別)は、「Interdevelop Designer COBOL V1 開発サーバ」が840万円から。「Interdevelop Designer COBOL V1 開発クライアント」が1ユーザー当たり58万8000円から。開発クライアントには月額レンタル型のライセンス(月額4万9000円から)もある。販売目標は、2018年3月末までに、開発サーバが60ライセンス、開発クライアントが1500ライセンス。