図1●加賀ハイテックが開発したハイブリッド防災ラジオ
図1●加賀ハイテックが開発したハイブリッド防災ラジオ
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図2●V-Lowマルチメディア放送による緊急告知のイメージ
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 加賀ハイテックは2014年8月27日、V-Lowマルチメディア放送とFM放送の受信が可能で、いずれの緊急信号でも自動起動するハイブリッド防災ラジオ「TAXAN MeoSound VL1(タクサンミーオサウンドブイエルワン)」の商品化を決定し、2014年9月1日から受注を開始すると発表した。エフエム東京(TOKYO FM)は、これを受けて、V-Lowマルチメディア放送を活用した新しい防災情報システムの導入を、全国の自治体に働きかけていく方針である。

 加賀ハイテックのハイブリッド防災ラジオは、V-Lowマルチメディア放送あるいはFM放送の緊急信号を受信すると、スイッチを切っていても自動的に起動して、警報音(音声)・緊急アラームランプ(光)・カラー液晶画面(文字)によって、災害情報があることを知らせる。緊急時は、通常の放送を受信していても、即時割り込み処理を行い、災害情報を最大音量で伝え、液晶画面には災害の種類や状況を文字で表示する。

 このほか災害時に役立つ機能として、「警報音を鳴らして自分の居場所を伝える緊急警報ボタン」「懐中電灯として使えるLEDライト」「防水機能」「AC電源、内蔵電池、乾電池の3電源方式」などを搭載する。このほか、高齢者でも操作がわかりやすいようにデザインを工夫したという(図1)。

 なおV-Lowマルチメディア放送では、防災情報の配信システムとして、「放送による一斉同報」「停電や通信ダウン時にも情報伝達が可能」「日常使いによる利用度の向上」など従来のラジオが持つ利点に加え、「音声に加え、文字その他各種データの一斉配信」「エリアコードにより局所的な情報を複数同時並行で配信」するなど、デジタルならではの利点を持つとする。また、J-AlertおよびL-Alert(公共情報コモンズ)や自治体システムと接続することで、自治体や公共機関からの緊急情報を瞬時に一斉配信する(図2)。

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