米ヴイエムウェアは2014年8月25日(米国時間)、自社が展開するクラウドサービス「VMware vCloud Air」上で、データベース・アズ・ア・サービス(DaaS)を提供することを明らかにした。サンフランシスコで開催中のVMworld 2014で、同社の上席副社長 兼 ハイブリッド クラウド サービス部門担当ゼネラル マネージャのビル・ファザーズ氏が基調講演で述べた(写真1)。

写真1●米ヴイエムウェアのビル・ファザーズ氏
写真1●米ヴイエムウェアのビル・ファザーズ氏

 VMware vCloud Airは、以前は「VMware vCloud Hybrid Service」と呼んでいたクラウドサービスの名称を変更したもの。現在、米国、英国、日本に計8個のデータセンターを運営している。DaaSとして利用できるようにするのは当初、オープンソースの「MySQL」およびマイクロソフトの「Microsoft SQL Server」。2015年に提供開始する予定だ。そのほか、米EMCのストレージ仮想化ソフト「ViPR」をベースにした「オブジェクトストレージ」を投入する計画もある(写真2)。

写真2●VMware vCloud Airの機能強化ポイント
写真2●VMware vCloud Airの機能強化ポイント

 同社は、オンプレミス環境とパブリッククラウドを使い分ける「ハイブリッドクラウド」戦略を進めている(写真3)。

写真3●米ヴイエムウェアのハイブリッドクラウド戦略
写真3●米ヴイエムウェアのハイブリッドクラウド戦略

 ハイブリッドクラウドのユースケースとして、ビル・ファザーズ氏は二つの方向性を示した。一つは、ディザスタリカバリー先や既存アプリの移行先といった、「インサイドアウト」による、vCloud Airの活用。もう一つは、DevOpsやモバイルアプリケーションの開発といった「開発の場」としての利用である。DaaSの提供は、こうしたvCloud Airの活用を推し進めるものである。