インフィニトークは2014年8月25日、パブリッククラウドを使ってIP-PBXサーバー機能を提供するサービス「パブリッククラウドPBX」(写真)を発表した。9月1日から提供開始する。IP電話用のセキュリティ通信機能を搭載したWindowsソフトフォンを介して利用する。

写真●パブリッククラウドPBXの利用イメージ図(出典:インフィニトーク)
写真●パブリッククラウドPBXの利用イメージ図(出典:インフィニトーク)
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 同社は、オープンソースのIP-PBXソフトであるAsteriskをベースとしたIP-PBXサーバー製品「InfiniTalk」を開発/販売している。さらに、InfiniTalkを利用したSaaS型のIP-PBXサービス「プライベートクラウドPBX」も提供している。今回のパブリッククラウドPBXは、既存のSaaSであるプライベートクラウドPBXを簡素化し、価格を抑えたサービスとなる。

 パブリッククラウドPBXでは、専用のソフトフォン「InfiniTalk Phone Biz」を利用してインターネット上のIP-PBXサーバーに接続して使う。これに対して既存のプライベートクラウドPBXでは、ユーザーごとに専用のIP-PBXサーバーを構築するほか、原則としてIPsec VPNルーターを介して社内LANとクラウドを接続して利用する。

ソフトフォンのVoIP通信をTLS/SRTPで暗号化

 ソフトフォンのInfiniTalk Phone Bizは、IP電話向けにセキュリティを確保する仕組みとして、TLSとSRTP(The Secure Real-time Transport Protocol)を採用している。これにより、インターネットを使いながら、IP-PBXサーバーの認証や音声パケットの暗号化などが可能になる。

 パブリッククラウドPBXの料金の特徴は、初期費用がかからず、月額の従量課金だけで利用できること。基本料金(税別、以下同)は月額1万8000円で、電話回線は1チャネル当たり月額4500円。電話番号は無料で1個付属。席数(ソフトフォンを利用する社員やオペレーターの人数)は20席まで無料。ソフトフォンのInfiniTalk Phone Bizの価格は1人当たり3000円。

 一方、既存のプライベートクラウドPBXの料金は、初期費用が4万1500円から。電話回線は、1チャネル当たり初期費用が2000円、月額費用が2500円。座席に応じた課金は、オフィス利用の場合は1席あたり月額6500円、コールセンター利用の場合は1席あたり月額9600円。