写真1●ELSA VIXEL LDZ230の外観
写真1●ELSA VIXEL LDZ230の外観
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写真2●ELSA VIXEL LDZ230の外観(背面)
写真2●ELSA VIXEL LDZ230の外観(背面)
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 エルザジャパンは2014年8月21日、米VMwareのVDI(デスクトップ仮想化)ソフトである「VMware Horizon View」専用のシンクライアント端末「ELSA VIXEL」シリーズの新モデルとして、液晶ディスプレイを一体型としたモデルを発表した(写真1写真2)。市場想定価格(税別)は、23.6型の「LDZ230」が6万円前後、19.5型の「LDZ190」が5万4000円前後である。いずれも9月19日に販売を開始し、10月20日から出荷する。

 ELSA VIXELは、VMware Horizon View専用のシンクライアント端末である。同VDIソフトが採用している画面情報端末プロトコルである「PCoIP」(PC-over-IP)の処理に特化している。PCoIPをハードウエア処理する専用チップセット「Teradici TERA/TERA2」を搭載している。汎用CPUや汎用OSではなく専用のチップセットを採用したことで、ソフトウエアのアップグレードといったメンテナンス作業を廃している。

 ELSA VIXELのラインアップとしては従来、省スペースデスクトップ型の「D400」と「D250」を提供してきた。今回の新製品はディスプレイ一体型であるため、一般的なシンクライアント端末とは異なり、ディスプレイ背面にマウントしたり、ディスプレイケーブルを接続したりする必要がない。

 PCoIPは、アクセラレータカードの開発会社であるカナダのTeradiciが設計した画面情報端末プロトコル。VMware Horizon Viewでは、Windows標準のRDP(Remote Desktop Protocol)とPCoIPのいずれかを利用できる。PCoIPの主な特徴は、ネットワーク帯域や遅延に応じて動画の解像度を落とすなど、ユーザーの体感上の画面操作性やレスポンスを高めていることである。

 エルザジャパンではまた、シンクライアント端末以外のPCoIP関連製品として、VDIサーバーのPCoIP処理負荷をオフロードするアクセラレーターカード「Teradici APEX 2800」も用意している(関連記事:エルザ、VMware View(PCoIP)のCPU負荷を下げるアクセラレータカードを出荷)。