ファナティックは2014年8月21日、Windows Server 2003サーバーをレンタル提供するサービス「Windows Server 2003システム延命サービス3年パック」を発表、同日提供を開始した。Windows Server 2003が動作している旧式サーバーを、OSをリプレースすることなく延命するのが狙い。ハードウエアの保守切れへの対策となる。OSのサポートが切れる問題に対しては、登録済みのプログラムだけを実行するホワイトリスト型のセキュリティソフトを用意した。

 Windows Server 2003システム延命サービス3年パックは、ファナティックが3年間にわたってサポートし続けることを保証した、Windows Server 2003サーバー機である。初期費用と月額費用を支払うことによって、OS込みのサーバー機を、レンタル形式で調達できる()。Windows Server 2003上で稼働している業務システムを、サポートが切れた旧式ハードウエアから新しいハードウエアへと載せ替えることができる。

図●Windows Server 2003システム延命サービス3年パックの概要(出典:ファナティック)
図●Windows Server 2003システム延命サービス3年パックの概要(出典:ファナティック)

 同サービスの需要についてファナティックの担当者は、「OSの寿命に比べてハードウエアの寿命は短い。OSを新版へとリプレースすることなくハードウエアだけをリプレースする需要は大きい」と説明する。ハードウエアのリプレースに合わせてOSを新版へとバージョンアップすることについては、「アプリケーションが問題なく動作するか検証する必要があるので、OSをバージョンアップしないユーザーが多い」と説明する。

 Windows Server 2003のサポートが2015年7月に切れる問題に対しては、登録済みのプログラムだけを実行するホワイトリスト型のセキュリティソフト「Trend Micro Safe Lock」を利用する(関連記事:トレンドマイクロ、制御システム分野に向けて実行ソフトを固定化するソフトを1月出荷)。これにより、2015年7月以降も比較的安全にWindows Server 2003を使い続けられるようになるという。

 また、Windows Server 2003のサポートが切れてからOSをバージョンアップする予定(新規にサーバーを購入する予定)がある場合にも、今回のレンタルサービスは有効という。新規サーバーを購入するまでのつなぎとしてレンタルサービスを利用し、まずはハードウエアの保守切れの問題を解決するというシナリオである。

 サービスの価格(税別)は、以下の通り。サーバー1台当たり、初期費用が30万円から、月額費用が3万5000円から。サービスには、導入時のコンサルティング、業務システムの移行サービス、サーバー機とOS(Windows Server 2003)のレンタル提供とサポート(3年間)、Trend Micro Safe Lockの導入と運用支援などが含まれる。なお同社は、今回のWindows Server 2003サーバーだけでなく、Windows NT 4.0 ServerやWindows 2000 Server、Windows XPについても同様のサービスを提供している。