米eBayがオンライン決済事業PayPalのスピンオフ(分社化)を検討していると、IT系ニュースサイト「The Information」(要登録)の情報を引用する形で、複数の海外メディア(英Reuters、英Telegraph、米SlashGearなど)が、現地時間2014年8月21日に報じた。
The Informationによると、eBayはPayPalの新たな最高経営責任者(CEO)となる人材を探しており、候補者との交渉中に、早ければ2015年にも分社化する可能性について説明したという。
PayPalでは、今年6月にDavid Marcus社長が辞任し(関連記事:PayPal社長がFacebookのモバイルメッセージング責任者へ)、それ以来トップが空席になっている。Marcus氏はその後、米Facebookのメッセージング製品部門担当幹部に就任している。
PayPalを巡っては、2月に物言う投資家として知られるCarl Icahn氏が分社化を提案し、株主に強く賛同を呼びかけたが(関連記事:物言う投資家Icahn氏がeBay批判、「コーポレートガバナンスに過失」)、eBayのJohn Donahoe CEOがこれを拒否した経緯がある。
eBay広報担当者のAmanda Miller氏は「取締役会は、eBayとPayPal両方の成長と競争力を高め、長期的価値を創造するあらゆる選択肢を検討していく」と述べたという。