写真1●デジタルノート「CamiApp S」を発表するコクヨS&Tの森川卓也代表取締役社長
写真1●デジタルノート「CamiApp S」を発表するコクヨS&Tの森川卓也代表取締役社長
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 コクヨグループのコクヨS&Tは2014年8月21日、専用ペンで紙のノートに書いた文字や図などをデータ化し、クラウドサービスにアップロードできるデジタルノート「CamiApp S」を発表、9月5日から発売する。コクヨS&T代表取締役社長の森川卓也氏は、「『紙のノートに書くだけでそのままデータ化』。一言で話すとそういった商品」と説明(写真1)。「アナログを代表するノートだが、世の中はデジタル化されてくる。アナログでありながらデジタル化にどう関わっていけるかが我々のミッション」と語る。

 CamiApp Sは、デジタイザを内蔵するノートカバーと、電磁誘導式の専用ペンおよび紙の専用ノートで構成(写真2写真3)。スマートフォンやタブレットと組み合わせて利用する。ノートカバーによって専用ペンの動きを認識し、専用ノートの所定の場所をチェックすると手書きのデータがスマートフォンにBluetoothで送られ、スマートフォン側のアプリに設定したクラウドサービスにそのままアップロードされる。クラウドサービスとしてEvernoteなどが利用できる。

写真2●ノートブックタイプの「CamiApp S」
写真2●ノートブックタイプの「CamiApp S」
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写真3●メモパッドタイプの「CamiApp S」
写真3●メモパッドタイプの「CamiApp S」
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 専用ノートは、ノートカバーに取り付ける際にずれないように密着する表紙を備えている点と、手書き文字や図を保存する際のチェックの位置が印刷されている点が通常のノートと異なる。この点を除けば通常の紙のノートと同じである。

 手書きの文字や図はページ単位で画像データとして保存されるが、アプリ側の文字認識機能によってテキストデータ化も可能。保存したデータのテキスト検索ができるようになる。文字認識精度は個人差はあるが約80%だという。

 CamiApp Sは、ノートブックタイプ(写真2参照)とメモパッドタイプ(写真3参照)の2つのタイプがあり、それぞれAndroid版とiOS版を用意。Android版はNFC対応でBluetoothのバージョンは2.1。iOS版はBluetooth4.0に対応する。Windowsへの対応は検討中としている。専用アプリはAndroid版が8月21日、iOS版は8月末配信予定である。