HOYAサービスは2014年8月11日、テキストを音声に変換する音声合成ソフト「VoiceTextシリーズ」の新バージョン「ver.3.11.9.*」を発表、同日提供を開始した。2013年に販売を開始した現行版「ver.3.11.7.*」と比べ、言語処理と音声生成の両面でソフトウエア内部のアルゴリズムを改善した。これにより、「なめらかで自然な発話を実現した」としている。

 VoiceTextシリーズは、テキスト文字列を音声データに変換するソフトである。製品の種類としては、自社開発アプリケーションに音声変換機能を組み込むためのエンジンライブラリー「VoiceTextエンジンSDK」および「VoiceTextサーバーSDK」や、音声ファイルを作成する用途に使えるアプリケーションソフト「VoiceTextエディタ」などを用意している。

 変換して利用できる音声は19種類で、7言語にわたる。具体的には、日本語(7種類)、アメリカ英語(4種類)、イギリス英語(1種類)、中国語:簡体字(2種類)、韓国語(2種類)、スペイン語(2種類)、カナダのフランス語(1種類)、---を利用できる。日本語音声の例として、「女性、アナウンス向け、落ち着いた声」、「女性、エンターテインメント向け、落ち着きつつも明るい声」、「男性、対話インターフェイス向け、若くてさわやかな声」、---などがある。

 今回の新版では、全19種類の音声のうち、まずは英語(4種類)とカナダのフランス語(1種類)についてアルゴリズムを刷新した。英語は男性2人と女性2人、カナダのフランス語は女性1人の音声で構成する(写真)。この5種類の音声については、従来版と比べて自然に発話できるようになったとしている。今後のバージョンアップでは、残る他の音声についても徐々にアルゴリズムを刷新するとしている。

写真●VoiceTextの新版でアルゴリズムを刷新した5種類の音声(英語4種類とカナダのフランス語1種類)
写真●VoiceTextの新版でアルゴリズムを刷新した5種類の音声(英語4種類とカナダのフランス語1種類)

 VoiceTextシリーズの価格は用途に応じて個別見積もりとなる。VoiceTextエディタは45万円から、VoiceTextエンジンSDKとVoiceTextサーバーSDKは55万円から。稼働環境は、VoiceTextエディタがWindows XP以降。SDKは、WindowsまたはLinuxで、アプリケーション開発言語はエンジンSDKがC/C++、C#/VB.NET、サーバーSDKがC/C++、Java、C#/VB.NET。