中国のモバイル端末メーカーであるHuawei Technologies(華為技術)、Lenovo Group(聯想集団)、Xiaomi(小米科技=シャオミ)の3社は、それぞれ今年後半の需要増を見込んでおり、部品の発注量を増やしていると、台湾のIT業界新聞DigiTimesが現地時間2014年8月7日に伝えた。

 同紙によると、アジアの主要なディスプレイ/タッチパネルメーカーには、台湾AU Optronics(AUO、友達光電)、台湾Wintek(勝華科技)、中国O-Film(欧菲光)、中国Laibao Hi-Tech(莱宝高科技)がある。これらパネルメーカーへの取材で、Huawei、Lenovo、Xiaomiの3社が今年第3四半期(7~9月)の初めごろから発注量を増やしていることが分かったという。

 3社が狙っているのは、地元の中国市場。同国では、韓国Samsung Electronicsと米Appleが高価格端末の市場で高いシェアを持つ。だが3社は低・中価格帯市場の拡大を見込んでおり、この分野で製品ラインアップの拡充を図るという。

 DigiTimesによると、中国ではまだ4G対応のスマートフォンが本格的な普及期に入っていない。対応プロセッサの製品化の遅れや、手頃な価格の4G端末が少ないことなどがその理由という。そこで3社は新製品を市場投入し、需要を喚起したい考えだと、同紙は伝えている。

 またDigiTimesは、中国における今年7~9月期のスマートフォン出荷台数が1億台となり、10~12月期には1億1220万台に達する見通しだと伝えている。

 なお先ごろ英国の市場調査会社Canalysが公表したレポートによると、中国における4~6月期のスマートフォン出荷台数は1億850万台だった(関連記事:中国のスマホ市場、XiaomiがSamsung抜き首位に、2014年第2四半期)。

 出荷台数のメーカー別ランキングは、Xiaomi、Samsung、Lenovo、Coolpad(酷派)ブランドの中国Yulong Computer Telecommunication Scientific(宇竜計算机通信科技)、Huaweiの順。このうちXiaomiの出荷台数は前年同期比240%増と、急成長。Xiaomiは初めて首位に浮上した。