ゾーホージャパンは2014年7月31日、ネットワーク帯域の利用状況をレポートするトラフィック分析ソフトの新版「ManageEngine NetFlow Analyzerリリース9.9」(写真)を発表、同日出荷した。新版では、NetFlowに含まれるCisco AVC情報を活用し、FacebookやGmailなどのアプリケーションを識別したレポートを出力できるようにした。
ManageEngine NetFlow Analyzerは、トラフィック分析ソフトである(関連記事:ゾーホー、UIをシンプルにしたトラフィック分析ソフト新版を出荷)。ネットワーク機器が標準で備えるトラフィック分析エージェント(Cisco NetFlow、sFlow、IPFIX、Citrix AppFlow)から、クライアント/サーバー間通信などのコンピュータ間の通信情報(フロー)を取得する。これにより、個々のコンピュータ(IPアドレス)ごと、アプリケーション(ポート番号)ごとに、ネットワーク帯域の利用状況をグラフ表示する。レポートはWeb経由で参照する。
新版では、Cisco NetFlowの情報に含まれるCisco AVC(Application Visibility and Control)の情報を活用できるようにした。Cisco AVCは、単なるポート番号によるアプリケーションの区別ではなく、FacebookやGmail、Twitter、Dropbox、Youtubeなど、1000種類を超える実際のアプリケーションの違いを区別して可視化する。さらにこの上で、アプリケーション単位でトラフィックを制御できるようにする。
新版においては、Cisco AVCの情報が含まれたNetFlow情報を収集することで、これらのアプリケーションごとにトラフィックを分析できるようになった。前提として、米Cisco Systemsのルーター機器などのようにCisco AVCを組み込んだNetFlowエージェントが必要になる。
エディションは、(1)標準版「Professional Edition」、(2)上位版「Professional Plus Edition」、(3)上位版で監視インタフェースが600を超える大規模版「Distributed Edition」の三つで構成する。上位版では、標準版の全機能に加えて、利用帯域に応じた課金データを生成できる。また、アクセス制御/QoS制御の対象をURL文字列やMIMEタイプを用いてクラス定義するCisco IOSの組み込み機能(NBARやCBQoS)の情報を得ることができる。
価格(税別)は、以下の通り。(1)Professional Editionの最小構成(監視対象10個)は、通常ライセンスが43万円、年間ライセンスが17万8000円。最大構成(監視対象600個)は、通常ライセンスが185万円、年間ライセンスが76万5000円。(2)Professional Plus Editionの最小構成(監視対象10個)は、通常ライセンスが49万円、年間ライセンスが20万円。最大構成(監視対象600個)は、通常ライセンスが255万円、年間ライセンスが105万円。