スター・チャンネルは2014年8月4日、映画デビュー100周年を迎えた喜劇王であるチャールズ・チャップリンの無声短編作品のうち、厳選した12作品のオリジナル吹き替え版を放送すると発表した。
無声映画の代名詞であるチャップリン作品に対し、5人の声優が作品中に元々存在しないチャップリンの声に合わせて声を新たに吹き込むオリジナル吹き替えに挑戦する。吹き替えの対象となる作品は、「成功争い」や「チャップリンとパン屋」など(図)。これらのオリジナル吹き替えの12作品は、スター・チャンネルが有料放送チャンネル「スターチャンネル1」で2014年10月から3カ月間にわたって実施するチャップリンの特集放送で視聴できる。
2014年8月4日の会見では、吹き替えを担当する声優のうち、高木渉氏と森川智之氏、江原正士氏がそれぞれチャップリンの扮装で登場した(写真)。既に吹き替えを終えた高木氏は、「チャップリンの作品のファンにはサイレントムービーだから良い、という考えがあると思う。そのイメージを壊したくないという気持ちがあった」という。そのうえで、「ただしチャップリンの作品をお借りして声優が声を当てたら、新しい楽しさや面白さが生まれるのではないか。その点に興味を持ってもらいたいという気持ちを持って演じた」と述べた。
森川氏は今回の吹き替え作品の見どころについて、「サイレントムービーにオリジナルの吹き替えを当てることによって、新たなジャンルが生まれる。チャップリンの映画デビュー100周年という時期にそのお手伝いができればと思っている」とした。江原氏は、「若い世代にはチャップリンは馴染みがないと思う。今回の吹き替え作品をきっかけに色々な有名作品を見て、チャップリンという偉大な俳優がいたことを思い出してもらいたい」という考えを示した。