図●LINE事業の売上高推移
図●LINE事業の売上高推移
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 LINEは2014年7月31日、2014年4-6月期の業績を開示した。2014年4-6月期の売上高は前の四半期(2014年1-3月期)比で17.5%増の212億円。業績は同社子会社であるLINE PLUS、LINE Business Partners、データホテルなどとの連結業績である。売上高のうち、同社の基幹事業であるLINE事業の2014年4-6月期売上高は前の四半期比25%増の182億円、対前年同期比で146%増となった()。売上高以外の業績はこれまで同様非公表。

 一部海外でLINEへの出資・提携について中国のアリババ・グループおよびソフトバンクが交渉していると報じられたが、これについては「事実無根」(LINE)と回答。上場については引き続き「申請中」である(関連記事:「東証などへの上場を検討中、申請書も提出」、LINEがコメント)。

 LINE事業を構成するスタンプ事業は、4月から開始したユーザーが制作したスタンプを売買できる「LINE Creators Market」が急成長しているという。スタンプの現地化も進めている。また6月に開始したアニメーションスタンプがスタンプ全体の売上をけん引しているとしている。ゲーム事業についても各国市場への現地化を通して海外での売上を加速させていく方針である。

 LINEの登録ユーザー数も引き続き堅調に推移している。「LINE」の全世界の登録ユーザーは4月1日に4億を突破。7月31日時点で4億9000万となり5億を射程に収める。メキシコやコロンビアなど中南米諸国で新規ユーザーが拡大しているという。国内の登録ユーザー数は5200万。

 法人分野では4月から他のシステムと連動してメッセージの配信制御ができる「LINEビジネスコネクト」を開始(関連記事:LINEが業務システムと連携可能に)。6月には米セールスフォース・ドットコムと業務提携し、セールスフォースのCRM(顧客関係管理)基盤ソフト「Salesforce ExactTarget Marketing Cloud」と、LINEの「公式アカウント」の間でデータ連携できるようにした(関連記事:Salesforce.comとLINEが提携、顧客行動履歴に応じたメッセージ配信)。今後、セールスフォースとの提携を通して「LINEビジネスコネクト」の活用を促進していくとしている。