米Microsoftは現地時間2014年7月30日、中国BesTV(百視通)との提携を通じてビデオゲーム機「Xbox One」を中国で9月23日に発売すると発表した。価格は3699人民元から。「中国で販売が認められた最初のゲームコンソールとなる」としている。

 Microsoftによれば、Xbox Oneの中国リリースに向けて、現在70タイトル以上のゲームが開発段階にあるという。Xbox One購入者は、Microsoft Studiosが開発した「Forza Motorsport 5」「Kinect Sports Rivals」「Powerstar Golf」などの人気タイトルのほか、米Electronic ArtsやフランスUbisoftといった大手ゲーム会社のコンテンツ、中国開発者が作成したコンテンツを利用できる。1タイトル当たり99~249人民元で購入可能。

 BesTVが配信する映画やドキュメンタリー、スポーツ、オンデマンドのテレビドラマなどを視聴できるほか、Xbox向けオンラインサービス「Xbox Live」の「Gold」メンバーシップに2015年3月まで無償でアクセスできる(新規登録料は199人民元)。

 また、中国発売を記念した数量限定の「Day One」エディションを「Kinect for Xbox One」と組み合わせて4299人民元で販売する。
 
 そのほかMicrosoftは、独立系開発者を支援するプログラム「ID@Xbox」を同日、正式に立ち上げた。同プログラムを通じて、中国の開発者は自作のゲームを中国および国外に配信し、国外のゲーム開発者は中国向けにコンテンツを販売する機会を得られる。

 中国では2000年から2014年1月までビデオゲーム機の製造および販売が禁止されていたが、規制緩和策によって、外国企業は上海自由貿易試験区の会社を通じて中国本土にビデオゲーム機を販売できるようになった。Microsoftは上海自由貿易試験区の始動を機に、BesTVと協力してXbox One投入の準備をしていた。ソニーも中国コングロマリットShanghai Oriental Pearl Group(上海東方明珠集団)との合弁会社を上海自由貿易試験区に設立し、ビデオゲーム機「PlayStation」を中国向けに製造・販売する(関連記事:ソニー、プレステ中国投入に向け上海に合弁設立、MSに続き)。

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