図1●企画と担当ケーブルテレビ局その1
図1●企画と担当ケーブルテレビ局その1
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図2●企画と担当ケーブルテレビ局その2
図2●企画と担当ケーブルテレビ局その2
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 日本ケーブルテレビ連盟は、全国のケーブルテレビ局で制作している優れた地域番組コンテンツを全国に流通・発信する「けーぶるにっぽん」の次回シリーズについて、12作品すべてを4Kカメラで撮影し4K番組を制作する計画だ。2014年7月28日に開催した第40回 日本ケーブルテレビ大賞 番組アワードの会場で、12本を制作するケーブルテレビ事業者および企画が発表された(図1図2)。

 けーぶるにっぽんは、2010年7月に配信をスタートした「仕事人列伝」を皮切りに、「ふるさとの宝」「輝けるなでしこ」「私たちのにっぽんは、ここにある。」をテーマに、各シリーズ12の作品を制作し、全国のケーブルテレビ局で放送してきた。そして第5弾となる次回のシリーズは、「美・JAPAN」をテーマに、2014年10月から来年3月まで毎月2本配信することを予定している。このシリーズを、すべて4Kで撮影して4K番組を制作しようという計画である。制作した4K作品は、次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)が展開する「Channel 4K」に提供する。

 こうした4Kの番組制作に欠かせないのが、カメラなどの制作機材である。例えばケーブルテレビ局の一部は既に4Kカメラを導入しているが、大半は所有していない。そこで、ソニーは番組制作機材で全面協力する方針である。

 4Kについては、試験放送が始まったばかりで、まだまだ番組制作の取り組みは一部に限られている。このタイミングで、ケーブルテレビ業界が連携して取り組む「けーぶるにっぽん」で4Kの番組制作を全面的に行うことは、ケーブルテレビ業界の番組制作力を強く一般にアピールするねらいもありそうだ。

 ケーブルテレビの一つの役割として、地域を今の映像として記録して残すというものがある。4Kに取り組むことでこの役割をより強化できる。また、ケーブルテレビ連盟は番組の海外展開にも力を入れており、制作された4K映像を通じて、地域の「美」を国内外にアピールすることができそうだ。