図●NECのクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」の概要
図●NECのクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」の概要
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 NECは2014年7月28日、同社が提供中のクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」()において、ユーザー企業がシステム構築を行う際に活用できる「設計パターン集」の公開など、三つのサービス強化策を実施したことを発表した。

 具体的な強化策は、(1)最適なシステム設計を容易にする設計パターン集の公開、(2)「NEC Cloud IaaS(HA)」サービス上でのSAPアプリケーションの稼働サポート、(3)NEC神奈川データセンターにおける内部統制保証報告書「SOC2保証報告書」の取得---の三つ。

 (1)では、システム構成の設計パターン集を同日からWeb上で公開した。設計パターン集には、基本的なシステム構成パターンに加えて、サーバー冗長化やサーバー処理性能向上、オンプレミスとのシステム連携、複数クラウド基盤サービスにまたがった統合運用管理など、約20種類の設計パターンを掲載。さらに、「2014年度末までに掲載パターンを約40種類に拡充予定」(NEC)だという。

 (2)では、高可用性サービス「NEC Cloud IaaS (HA)」の提供基盤である、データセンター向け省電力IAサーバー「Express5800/ECO CENTER」シリーズが独SAPのハードウエア認定を取得。SAPアプリケーションの稼働を正式にサポートしたとする。認定取得済みゲストOSは、Windows ServerおよびRedHat Enterprise Linuxの2種類となっている。

 (3)では、サービス提供拠点であるNEC神奈川データセンターが、米国公認会計士協会(AICPA)が定めたガイドに基づく、受託会社におけるセキュリティや可用性などに関する内部統制保証報告書「SOC2保証報告書」を取得した。これにより、「データの安全性やシステムの信頼性に関して、顧客に対するアカウンタビリティー(説明責任)を向上するとともに、顧客の内部統制監査対応業務の効率化を実現した」(NEC)としている。