ケーブルテレビ局向けにスマートTVとOTTのサービス「cottio」を展開するJ.COTTは、IP-STB「cottio-BOX」の開発にメドをつけた。既に、記者向けに披露しており、ケーブル技術ショー2014においてお披露目する。

 ボックスは、ピクセラのSTBをベースに開発した。(1)既存のRF用STBと一緒に操作して、既存のRFサービスにスマートTVおよびOTTサービスを付加する、(2)ケーブルテレビ未加入者に対してオープンインターネット経由で、IPベースで地域情報などサービスを提供するといった使い方ができる。DLNA機能を装備しており、無線LANの電波が届く範囲であれば、STBで録画済み番組はもちろんのこと放送中の番組も視聴できる。このため、安価な2台目STBとしての利用も可能である。

 大手MSOなどが提供するスマートTV機能搭載STBのように既存STBを置き換えるのではなく、既存STBと一緒に使う、あるいは設置していない世帯(ケーブルテレビ未加入世帯)に向けた安価なボックスと位置付けられそうだ。

 IP-STBを使ったサービスとしては、スカパー!オンデマンドのような有料IPTVサービス、動画・ラジオ、ニュース、暮らしサポート、地域情報といったメニューを用意する。例えば、地域情報では、複数の定点カメラからの映像をテレビに表示することが可能になる。

 既にスマートフォンやタブレット端末向けとして、J.COTTがアグリゲートしたスカパーJSATのVODサービス「スカパー!オンデマンド『J リーグオンデマンド』」を開始している。IP-STBを利用したサービスの開始に向け、複数のケーブルテレビ局が準備を進めているという。