米Appleが、書籍コンテンツの解析サービスを手がける米国の新興企業、BookLampを買収したと複数の米メディア(TechCrunchRe/CodeAppleInsiderなど)が現地時間2014年7月25日までに報じた。

 BookLampは米アイダホ州の州都、ボイシに拠点を置く企業。自然言語アルゴリズムを用い、書籍コンテンツの内容を解析、分類し、ユーザーの好みに合った書籍を推奨する「Book Genome Project」を手がけている。インターネットラジオ、米Pandora Mediaの音楽解析、分類技術「Music Genome Project」が広く知られていることから、BookLampは「Pandoraの書籍版」などと言われている。

 AppleはBookLampの買収について詳細を明らかにしていないが、買収金額は1000万~1500万ドルとTechCrunchは伝えている。AppleとBookLampはこれまで提携関係にあったが、AppleがBookLampの技術を自社に取り込みたいと考え、買収に至ったという。

 Appleは、2012年にモバイルアプリの検索技術を手掛ける米国の新興企業Chompを買収し「App Store」の検索機能を強化した。こうした経緯があることから、BookLampの技術はAppleの電子書籍ストア「iBooks Store」に組み込まれるのではないかと見られている。BookLampの技術は、ターゲット広告、書籍版プレイリスト、レコメーデンション機能など、さまざまな用途が考えられるとAppleInsiderは伝えている(関連記事:Appleがモバイルアプリ検索技術の新興企業を買収、海外メディア報道)。