米IDCが現地時間2014年7月24日に公表したタブレット端末市場に関する調査によると、同年第2四半期(4~6月)における世界出荷台数(速報値)は4930万台だった。

 この出荷台数は第1四半期(1~3月)から1.5%減少した。ただ、第1四半期に3.9%だった前年同期比伸び率は、同11.0%に上昇しており、持ち直しが見られたという。昨年と比較すれば低成長だが出荷台数は引き続き伸びていく、とIDCは予測している。

 世界のタブレット端末市場は2013年に前年比50.6%増となるなど、これまで数年にわたり急伸してきたが、ここに来て成長が鈍化している(関連記事:2013年の世界タブレット出荷、2億台突破、ただし成長は鈍化傾向)。

 IDCによると、タブレット市場は依然、「大型スマートフォン」、「買い替えサイクルの長期化」、「法人市場における導入率の低さ」という影響を受けている。ただ、先ごろ米Appleと米IBMが発表したような、法人に特化したソリューションが登場することで、今年後半は需要が高まるとIDCは予測している(関連記事:AppleとIBMが企業分野で広範な提携、iOSアプリの共同開発など)。

 2014年第2四半期のメーカー別出荷台数は、Appleが1330万台で首位を維持した。2位は韓国Samsung Electronicsの850万台。この後、中国Lenovo Group(聯想集団)の240万台、台湾ASUSTeK Computer(ASUS)の230万台、台湾Acer Groupの100万台と続いた。

 このうちAppleの出荷台数は前年同期から9.3%減少し、市場シェアは前年同期の33.0%から26.9%に低下した。Samsungの出荷台数は同1.6%増加したものの、シェアは1.6ポイント低下し17.2%となった。一方でLenovoの出荷台数は同64.7%増。同社のシェアは1.6ポイント増えて4.9%となり、LenovoはASUSを抜いて3位に浮上した。

 IDCによると、第2四半期は上位6位以降のシェアの合計が過去最高の44.4%となった。タブレット端末市場に参入するメーカーがますます増えているからだという。これまでAppleやSamsungといった上位メーカーは、これら競合企業の影響をあまり受けなかった。だが最近は小規模メーカーの伸びが顕著になると同時に、各メーカーのシェアが平準化する傾向にあるとIDCは分析している。

[発表資料(2014年第2四半期)]
[発表資料(2014年第1四半期)]