レッドハットの廣川裕司社長
レッドハットの廣川裕司社長
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 レッドハットは2014年7月23日、クラウドOS「OpenStack」のディストリビューション(検証済みパッケージ)である「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5」を発売した。同社は本バージョンからOpenStackに関する3年間の製品サポートを提供する。レッドハットの廣川裕司社長(写真)は、「OpenStackがエンタープライズクラスの製品になった」と語った。

 OpenStackは、IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)を構築するためのソフトウエアである。レッドハットのディストリビューションであるRed Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5は、OpenStackの開発元である米OpenStackファウンデーションが2014年4月にリリースした「Icehouse」をベースにしている。

 OpenStackファウンデーションは現在、半年おきに新しいバージョンをリリースしている。そのためOpenStackのユーザーは、半年おきにソフトウエアをアップデートし最新版に追従する必要があった。レッドハットはIcehouseベースの本バージョンに関して、今後3年間の製品サポートを提供するため、ユーザーは3年間は同一のバージョンを使い続けられるようになる。

 レッドハットは、年額または月額のサブスクリプション形式でRed Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5を販売する。OpenStackのクラスターを管理する「コントローラノード」の価格は27万9400円から、仮想マシンを稼働する「コンピュートノード」の価格は44万8400円から。コンピュートノードには、ゲストOSとして使用する「Red Hat Enterprise Linux」のライセンスが含まれる。コンピュートノードで稼働するゲストOSの数に制限はない。