写真●PAN Manager 7.7の画面
写真●PAN Manager 7.7の画面
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 イージェネラは2014年7月23日、ブレードサーバー向けリソース管理ソフトの新版「PAN Manager 7.7」(写真)を発表、同日販売を開始した。これを使うと、物理サーバーでありながら、あたかも仮想サーバーのように動的にサーバー資源を調達できるようになる。新版では、物理サーバーに加えてXenベースの仮想サーバーを扱えるようにした。開発会社は、米Egenera。

 PAN Managerは、各社のブレードサーバーが備えているI/O仮想化機構を利用することによって、物理サーバーでありながら、あたかも仮想サーバーであるかのように動的にサーバー資源を調達できるようにするソフトである(関連記事:リソース管理「PAN Manager」新版を4社向けに提供、4社混在で利用可能に)。複数のブレードサーバーきょう体にまたがってリソースプールを形成し、ここから必要に応じてサーバー資源を切り出してアプリケーションに割り当てられる。仮想サーバーでは当たり前の機能だが、物理サーバーを同様に管理できるソフトは珍しい。

物理/仮想サーバーを混在可能に

 今回の新版では、物理サーバーの調達に加えて、新たに仮想サーバーを調達できるようにした。つまり、物理サーバーと仮想サーバーが混在したリソースプールを形成できるようになった。従来は、米Egeneraの独自サーバー機「BladeFrame」を使っている場合に限って仮想サーバーの「vBlade」を調達できていた。今回これを改善し、各社のブレードサーバーにおいても仮想サーバーの「仮想pServer」を扱えるようにした。vBladeと仮想pServerは、いずれもサーバー仮想化ソフトとしてXenを使う。

 これまで仮想サーバーを使いたいがためにBladeFrameを使っていたユーザーは、今回のPAN Managerのバージョンアップによって、BladeFrameから各社のブレードサーバーに移行できるようになった。また、移行を容易にする機能として、これまで使っていたBladeFrameの仮想サーバー(vBlade)の定義情報をそのまま流用できるようにした。

 新版ではまた、GUIを一新した。これにより、数百台の物理/仮想サーバーを一つのPAN Managerで容易に管理できるようになったとしている。

次期版では汎用のラックマウントサーバーでも動作可能に

 なお、2014年9月に出荷を予定する次期バージョンのPAN Managerでは、I/O仮想化機構を備えた各社のブレードサーバーだけでなく、サーバー単体ではI/O仮想化機構を備えない汎用のラックマウント型サーバーについても、リソースプールとして利用できるようにする。