米Appleが現地時間2014年7月22日に発表した2014会計年度第3四半期(2014年4~6月)決算は、スマートフォン「iPhone」とパソコン「Mac」の販売が好調で、第3四半期として過去最高の売上高を記録した。

 第3四半期の売上高は、前年同期比6%増の374億3200万ドル。純利益は77億4800万ドルで同12%増加した。希薄化後の1株当たり利益(EPS)は1.28ドルで同20%増加。粗利益率は39.4%で前年同期の36.9%から拡大した。

 製品販売台数は、iPhoneが3520万台で前年同期から13%増加した。タブレット端末「iPad」は同9%減の1328万台となり、2四半期連続で前年実績を下回った。Macの販売台数は同18%増の441万台。携帯型メディアプレーヤー「iPod」は293万台で、同36%減少した。

 地域別の売上高を見ると、米大陸が145億7700万ドルで前年同期比1%増にとどまった。欧州は80億9100万ドルで同6%増加。中国(香港と台湾を含む)は59億3500万ドルで同28%と急伸した。日本は同1%増の25億6400万ドル。アジア太平洋地域は同6%増の21億6100万ドルだった。米国外からの売上高が総売上高に占める割合は59%となった。

 また同社は、2014会計年度第4四半期(2014年7~9月)の見通しも明らかにした。売上高は370億~400億ドルの範囲、粗利益率は37%~38%の範囲を見込んでいる。

 米Wall Street Journalの報道によると、アナリストらによる売上高予測は379億9000万ドル、1株当たり利益(EPS)予測は1.23ドルだった。iPhoneはBRIC諸国の需要が高く、特に中国では販売台数が48%拡大したと、Tim Cook最高経営責任者(CEO)は述べている。

 さらに米USA TODAYは、iPadが9%落ち込んだ背景として、初めてタブレット端末を持つ人が米Google、米Amazon.com、韓国Samsung Electronicsの廉価なモデルを購入し、その後高価なiPadにアップグレードする必要性を感じないことを指摘している。

 なおAppleは9月に開催するイベントで、次期スマートフォン「iPhone 6」(通称)を従来より画面の大きい4.7インチと5.5インチの2種類で発表するとの噂がある。また、腕時計型ウエアラブル端末「iWatch」(通称)もリリースすると期待されている。

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