写真1●Net LineDancer v14.06の画面(RADIUS設定画面)
写真1●Net LineDancer v14.06の画面(RADIUS設定画面)
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写真2●Net LineDancer v14.06の画面(IPアドレスによるクレデンシャル情報の検索画面)
写真2●Net LineDancer v14.06の画面(IPアドレスによるクレデンシャル情報の検索画面)
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 ロジックベインは2014年7月22日、ネットワーク機器のコンフィグ情報を管理サーバー側で一元管理するソフトの新版「Net LineDancer v14.06」を発表した。7月末に出荷する。新版では、Linux版において、サーバー二重化構成をとれるようにして耐障害性を高めた。さらに、ユーザー認証手段として外部のRADIUSサーバーを利用できるようにした。

 Net LineDancerは、ルーターやスイッチといったネットワーク機器の設定(コンフィグ、インタフェース定義やアクセス制御リストなど)を一元管理する運用管理ソフトである(関連記事:ロジックベイン、ネット機器のコンフィグ管理ソフトの編集/反映機能を強化)。個々のネットワーク機器からコンフィグを収集して、Net LineDancer側でバックアップ/世代管理する。Net LineDancer上で編集/更新したコンフィグを機器に反映することもできる。Telnet/sshでリモートログインしてCLIコマンドを実行する仕組みであるため、CLIを備えた機器であれば、どんな機器でも管理できる。

 コンフィグ全体の編集/バックアップ/上書き反映のほかに、「ネットワーク機器のパスワードを変更する」といった、ネットワーク機器に対して定期的に実行する作業を、バッチジョブ(任意の行数を持ったCLIコマンド列)として定義できる。CLIコマンドの中では変数名が使用可能で、変数の値(機器ごとに異なる値)を与えることで複数台に対して同一のバッチを利用できる。また、スケジュール機能を備えており、コンフィグのバックアップ作業やバッチジョブの実行を、あらかじめ設定した時刻に自動的に実施できる。

 Net LineDancerはWebアプリケーションであり、複数のユーザーがWebブラウザー(Flash画面)から利用できる。なお、Net LineDancerと同様の機能を備えた別製品として、フィールドエンジニアがノートPCにインストールしてスタンドアローンで使う「Net StreetDancer」(管理対象10ノードまで無償)も用意している。

Linux版はPostgreSQL使用で二重化構成を可能に

 Net LineDancerの新版では、大きく三つの機能を強化した。

 (1)Linux版において、オプションにより、サーバーを二重化構成で運用できるようにした。二重化構成時には、データ格納用のデータベース管理システム(DBMS)として、標準のApache Derbyの代わりにPostgreSQLを使う。一方、Windows版については現状では二重化構成はとれない。

 (2)ユーザー認証手段を拡大し、Net LineDancerが自前で管理するユーザーID/パスワードのほかに、外部のRADIUSサーバーを利用できるようにした(写真1)。

 (3)ネットワーク機器のクレデンシャル情報(IPアドレスとパスワードの対応表など)の閲覧性を高めた。従来はネットワーク機器の一覧リストから対象のネットワーク機器を選んでパスワードを確認しなければならなかったが、新版では、ネットワーク機器のIPアドレスで検索できるようにした(写真2)。

 Net LineDancerの価格(税別)は、管理対象50台まで(最小構成)が65万1000円で、管理対象3000台まで(最大構成)が792万円。なお、標準ではコンフィグを取得できないネットワーク機器向けにCLIアダプタを受託開発する費用は40万円。稼働OSは、Windows ServerおよびLinux。