ベンダー各社のミドルウエアをSaaS型で販売しているAXLBITは、Web型ファイル転送ソフト「eTransporter」のSaaS版の提供を2014年9月上旬から開始する。同ソフトの開発会社であるNSDビジネスイノベーションとSaaS事業者のAXLBITが7月22日に発表した。これにより、ユーザー企業はオンプレミス型とSaaS版のいずれかを選べる。AXLBITが提供するSaaS型ソフトとしては8個めに当たる。

 前提となるeTransporterとは、Web型のファイル転送ソフトである。WebブラウザーからWeb画面を介して大容量をファイルを受け渡せるようにする。Webを介してファイルをアップロードし、これをダウンロードするためのURLを送信相手にメールで通知する仕組み。メールに添付されているファイルを自動的に分離してダウンロードURLに変換する運用もできる。

 eTransporterは従来、オンプレミスで動作する買い取り型のサーバーソフトとしてNSDビジネスイノベーションが提供してきた。オープンソースのWebアプリケーションサーバー(Apache Tomcat)とリレーショナルデータベース管理システム(PostgreSQL)の環境で動作するソフトである。価格(税別、以下同)は1サーバー当たり200万円で、保守料は年額40万円。

 今回、eTransporterをSaaS型で利用できるようにした。販売元はAXLBITで、同社が提供するSaaSサービス群「AXLBOX」の一つとして9月上旬から提供する。インフラにはAXLBITの親会社であるビットアイルのデータセンターを使う。SaaSの価格は下位の「Entryプラン」(利用目安は1日当たり20Mバイト×100回)が月額5万円、上位の「Standardプラン」(利用目安は1日当たり50Mバイト×300回)が月額10万円。

 なお、AXLBOXが取り扱うSaaS型ソフトとしては、eTransporterは8個めに当たる。eTransporter以外の取り扱いソフトは以下の通り。「ISM CloudOne」(IT資産管理/MDM)、「CyberMail Hybrid Ω」(Webメール)、「OnSchedule」(プロジェクト管理/文書管理)、「防災BCP-1st」(安否確認システム/位置情報取得)、「AXL経費」(経費精算)、「AXLタイムレコーダー」(勤怠管理/打刻)、「AXLミーティング by V-CUBE」(Web会議システム)。