2014年7月17日、ソニーとフェリカネットワークスは「FeliCa/NFC(Near Field Communication)の現在と将来を体感する」をテーマとしたイベント「FeliCa Connect 2014」を東京都渋谷区の「渋谷ヒカリエ」にて開催した(写真1)。会場は52社とFCF(Felicitous Common Format)推進フォーラムがブースを出展。奥にはステージが用意され、基調講演が行われた。

写真1●7月17日開催された「FeliCa Connect 2014」。50を超えるブースが並んだ。
写真1●7月17日開催された「FeliCa Connect 2014」。50を超えるブースが並んだ。
[画像のクリックで拡大表示]

FeliCa非対応スマホの補完技術

 会場の中央に用意した特別ブースでは、FeliCaをさらに普及させるための将来技術を展示した。例えばFeliCaの機能を利用するには専用のコントローラーチップが必要だが、NFCには対応するもののFeliCaには非対応、というスマートフォンもある。こういった場合でも利用できるように、通常はFeliCa ICチップが担当する認証作業をクラウド上で行える仕組みを作る。Android 4.4で実装されたHCE(Host-based Card Emulation)を使う。

 FeliCa機能を後付けする方法も模索している。通信用のSIMカードに内蔵するタイプとmicroSDカードに内蔵するタイプの2種類が展示された(写真2)。前者は既に香港で実用が始まっているという。これらの仕組みを使えば端末選びの際にFeliCaへの対応をあまり考慮しないで済むようになる。microSDカードタイプはアンテナも内蔵しており、NFC非対応のスマートフォンでも利用可能だ。従来通り、記録媒体としても使える。

写真2●FeliCaを内蔵したSIMカードやmicroSDカード。見た目は通常のカードと変わらない。
写真2●FeliCaを内蔵したSIMカードやmicroSDカード。見た目は通常のカードと変わらない。
[画像のクリックで拡大表示]