写真●米Googleのキャッシュに残っていた「Kindle Unlimited」
写真●米Googleのキャッシュに残っていた「Kindle Unlimited」
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 米Amazon.comが、定額制で読み放題の電子書籍サービスを計画していると複数の海外メディア(米Wall Street Journal米Gigaom英Reutersなど)が現地時間2014年7月16日に報じた。

 Amazon.comは今のところ正式発表をしておらず、コメントも出していない。だが、現地時間7月16日にサービスのテストページを一時的に公開しており、これが米Googleのキャッシュに残っている(写真)。

 これによると、サービス名は「Kindle Unlimited」。利用できる書籍のタイトル数は60万冊超で、料金は1カ月9.99ドル。Webページには、人気作品、文芸小説、注目作家などの分類で対象作品が紹介されている。Gigaomによると、このページを含む一連のテストページはすでに削除されたが、一時は「KU Test」というページが公開され、63万8416タイトルが表示されていた。その多くは、「Kindle Owners' Lending Library(Kindleオーナーライブラリー)」で提供されている作品だったという。

 Amazon.comの「Kindle Owners' Lending Library」は、Kindle端末(KindleおよびKindle Fireシリーズ)を所有し、かつ会員制サービス「Amazon Prime」に加入している人が利用できる電子書籍レンタルサービス。こちらは、利用できる書籍が1カ月に1冊で、Kindle端末でのみ閲覧可能という制約がある。一方新サービスのページには「どのデバイスでも利用できる」との説明があり、iOSやAndroid用Kindleアプリでも利用できるもようだ。

 定額制読み放題の電子書籍サービスは、米Oyster(50万冊/月額9.95ドル)や、米Scribd(40万冊/月額8.99ドル)も手がけている(関連記事:文書共有サイトのScribd、電子書籍の定額サービスを開始、月額8.99ドル)。Amazon.comの新サービスは、オーディオブックも用意する点がこれらとは異なるようだとGigaomは伝えている。16日に公開されたテストページには7351タイトルのオーディオブックが一覧表示されていたという。